京都教育大学での講義 2007.6. 4
土曜日に、京都教育大学で講義を2コマしてきました。京都教育大学の非常勤講師という肩書きで、京都の理科の先生方、また、大学の院生に理科教育の話をしました。
こぎつね小学校の私が呼ばれているということは、「奈良の学習法」の理科学習を伝えて欲しいということだと思いますので、子ども達の学びの実際について話をすることにしています。今回、持っていった子ども達のレポートは、最近の学習の成果として、見てもらいたいからです。
まず、3年生は、温度調べのレポートを見てもらいました。これは、家庭の保護者の力がとても入り込んでいる表やグラフでしたが、このように大切に育てられた子ども達は、将来、素敵なレポートが書けるようになる子どもが多いことを伝えました。
4年生は、季節日記、太陽・月・星のレポートを見てもらいました。並大抵の努力ではできない観測の実際を、少し伝えられたと思います。子どもと、親と、教師の互いの協働により、子どもに少し観測の力がついてきていることが伝えられたと思います。
5年生は、台風、秋の天気、天気調べレポートなどを見てもらいました。表とグラフを使って、台風や天気の変化を表現している子ども達の創意工夫を、見てもらうことができました。教師は、環境を作る、子どもはその環境の中で発想をフルに生かして、自分らしいレポートを作るのです。1週間~2週間の新聞の天気図から、これだけのレポートを書くことができる子どもの力は、実は、どの子も内に秘めていると思われます。うまく発揮できる場所(環境)を作るのが教師の役目だと思います。
6年生は、今年の現在取り組んでいる酸アルカリの、レポートや実際の学習中に書かれているノートを持って行き、見てもらいました。レポートも素晴らしいのですが、学習中に書かれているノートの質の高さ、量、工夫、発想などに、目を見張るものがあると感想をもらいました。
わが校は、先生の授業法やテクニックを自慢する学校ではありません。子どもの力、子どもの作品、子どもの追究力のよさを見てもらい、子どもが褒めてもらえることで、先生は嬉しくなる学校です。最初、ノートやレポートを見せると、「こぎつね小の子どもだから」という感想でしたが、だんだん、科学の面白さに興味を持たせることの大切さ、地道な子どもを育てる道すじが伝わっていったと思います。
▼これからの予定
<4年>
光電池の学習に入ります。光電池の資料を持ってきてください。独自学習をします。実験もします。
<5年>
めだかの成長について考えます。また、顕微鏡を使って、プランクトンの観察もします。プランクトンがいる水を持ってきてください。
プランクトンは、川や池の場合は、藻やムルヌルした石の表面にいます。田んぼの場合は、緑色の水の中に多くいます。
<6年>
公開学習をします。生活の中の酸アルカリというテーマで、独自学習の大切さを、見学の先生に伝えます。