「冬休みの課題」独自学習の取り組み 2007.1.15

 

 冬休みの宿題を、どの学年も頑張っていて、とてもありがたく思います。これまでにも書きましたように、今回の取り組みは、独自学習に当たると思っています。本来、学校の時間内ですべきところ、専科の授業では、子どもが自由に使える時間を確保するのが難しいので、家庭学習になっています。

 6年生は、受験のある子どもがいるので、受験の終わっている子どもや、公立中学校へ進学を決めている子ども達には、クリップモーターを作ってくるように課題を出していました。このクリップモーターは、以前、学校で作らせた時、1時間かけても、回るように作ることが出来た子どもは、2~3人という、難しいものでした。それを、家で作ってくると、かなりの子ども達が、回るように工作をしています。自分で材料や設計図を探して作るという意欲が、大切であると感じました。教師が準備して与えた材料と設計図では、子どもの意欲が育っていかないのが良く分かりました。行動力は、学習力につながっていました。

 5年生は、ふりこや衝突の実験をしてきてもらいました。この課題は、初めて出した宿題です。教科書にある実験を、そのまま条件を変えて取り組んでもいいし、教科書に載っていないような実験に挑戦してもいいよと言っておきました。この実験レポートについては、冬休み前に1時間使って、実験の仕方や表やグラフを使ってまとめることについて、話をしました。冬休み明けに集めてみて、その素晴らしさに驚きの連続でした。教科書レベルのことは、多くの子ども達は到達していることがわかりました。今後の学習では、平均の取り方の徹底、適切なグラフの選択、自分の取り組んだものと違う条件へのさらなる独自学習へとつながります。

 家庭学習でここまで出来るようになっていると、中学、高校のレポート作りは、なにも心配ないと思います。いい力をつけています。しかし、勝手にこのように育ったのではなくて、勿論、保護者の皆様のご協力があってのことと思っています。これからも一緒に、子どもを育てていけることを願っています。

 4年生は、昨年に続き2回目の発光ダイオード工作です。昨年は、私としても初めての取り組みで、どのように子ども達が取り組んでくれるか予想も出来ない状況でのスタートでした。そのため、発光ダイオードも3個を配布するにとどまり、多くを使いたい子ども達は、あちらこちらの店を探して買いに行かれたようでした。また、昨年は、赤、黄、緑の三色を配布していたので、工作も信号機が多いように思いました。今年は、各ご家庭の希望の数を申し込んでもらって、まとめて購入して配布しましたので、多数の発光ダイオードを使った大掛かりな工作が増えました。抵抗を入れないで使っていることには、まだ、気にはなっているのですが、乾電池2個(3V)にたくさんの発光ダイオードを並列に入れているので、流れる電流量が減っているので、大丈夫かなと感じています。

 3年生は、発光ダイオード工作と、省エネルギーの調べ学習を宿題としました。短い冬休みに、理科から二つも宿題を出すのは本当に申し訳なく思っていますが、省エネルギーの取り組みでは、補助金をもらっていますので、何卒ご協力お願いします。省エネルギー教育の補助は、今年は20万円程度いただき、エネルギー関係の授業で使う実験道具を買うことが出来ました。消耗品では、マジックや模造紙を、この資金で購入できています。最近の補助金は、申し込みをした物品を配布するようになっていて、直接お金を学校で扱うことはありません。多くの申し込み書類を書き、報告書もいろいろ書くのは手間ですが、子ども達の学習環境が少しでも高まればと思い、頑張っています。ご協力有難うございます。今回は、3年生が取り組んだ省エネルギー学習を、報告していきたいと思います。

 また、発光ダイオード工作には、初めて取り組まれたのですが、4年生にも負けない、いい工作が並んでいます。有難うございました。

 我が校では、現在、領域ごとで学びの系統性を整理しています。それぞれの学年で取り組む、独自学習、相互学習の目標を書き出し、子ども達にどのような「独自学習のめあて」を持たせて取り組ませるか考えています。今、国会でも学力問題が話題になっていますが、大切なのは知識の量ではなくて、考える力、学習に対する意欲だと思います。「自ら取り組む力」、「自律した学習を自己組織化できる力」をつけていきたいものです。