理科全国最優秀校の見学 2006.10.17

 

 ソニー教育財団の企画する教育論文で最優秀校に選ばれた門司の松ヶ江南小学校の研究発表会に行ってきました。みなさんが運動会の準備で忙しくしている時に申し訳なかったのですが、無理を聞いてもらい参加できるようになりました。

 松ヶ江南小学校は、門司港からバスで30分ほど南に向かったところにあります。朝のバスだったので、高校生の通学と一緒になり、途中まで満員状態でした。ずっと山と山の間を走っていたので、てっきり山奥に向かっていると感じていましたが、学校は瀬戸内海に面した海岸の近くにありました。各学年1クラスの小さな規模の学校でしたが、さすがに理科の最優秀校だけあり、理科的環境が随所に整えられています。まず、花壇がとても美しく季節の花を咲かせて、廊下、階段の壁には、星の写真、地層の解説、気象情報、子どもの書いた理科新聞などの掲示がなされています。理科室を見ると、実験器具、ガラス用具が、きちんと整理されて並べられ、いつでもすぐに実験が出来るようになっています。花壇、廊下の掲示、水槽、理科室の器具の状態などは、その学校の先生方の心の状態を表します。整理の良くない、掲示物のない、花が枯れている、生き物の水槽が管理できていない学校は、いい教育が出来ていません。これまで、多くの研究学校を指導してきた経験から、この学校が素晴らしいことは分かります。

 授業は、我が校と比べると少し画一的でしたが、教材の工夫や準備がしっかりなされたものでした。一時間目の公開学習は、1、2年生は生活科で生き物の飼育をしていて、それらの発表していました。3年生は磁石を使った工作、4年生は乾電池を使った動くおもちゃ作り、5年生は川の浸食実験、6年生は地層や火山の調べ学習を、コンピュータを使って発表していました。二時間目の公開学習は国語で、一時間目の理科で行った実験や観察を、国語の説明文の単元を利用して、しっかり書かせる指導をするというものでした。箇条書きの仕方、観察の書き方、考察の仕方など、文章でしっかり書かせようという理科と国語の一体化を図った取り組みでした。

 午後からは、講堂でフォーラムがあり、私も壇上に上げていただきました。この研究大会のよさを褒めた後、今回は、5年生の天気の模造紙や、5・6年生の貝のレポートや、4年生の太陽・月のレポートを見てもらいながら、理科として書くということを説明してきました。奈良の子ども達の、学習の力強さを伝えることができました。

 

▼これからの予定

3年

 温度計を使って、太陽の光の温かさを調べます。今週の学習の後、家でレポート作りをしてください。

4年

 星の動きのまとめをします。地球から見た太陽、月、星の動きについて全体的に考えます。

5年

 天気の変化を終えて、来週から「てんびんとてこ」に入ります。2リットルのペットボトルとプリンカップ2個の準備をしてください。

6年

 今週は、紫キャベツで、酸・アルカリ性を調べます。来週から大地の学習に入ります。自学のできる準備をお願いします。