植物を育てながら 2006.5.29
学校の玄関のお花のお世話をしたり、学校の花壇、そして校舎の裏にある広い学習園のお世話をしたりするのは、理科の先生の仕事になっています。今年は気温が低いので、例年になく春の植物が長持ちしています。玄関前のパンジーも、いつまでも綺麗に咲いていたので、植え替え時期がぐっと遅くなっています。また今年は、4月に種まきをした、ヒマワリやヘチマ、ヒョウタン、ニガウリ、ホウセンカなどの苗は、発芽や成長がかなりゆっくりしているので、畑の準備がゆったり時間をとって出来ました。
先日、日本各地から集まる理科の会で、各地の先生方と話していると、今年の植物の成長の遅れは全国的なもので、例年より2週間ほど成長が遅いのはないかと言っておられました。ここ数年、温暖化が進んでいて、開花時期がどんどん早くなっていたので、この遅れは久しぶりの現象でした。
今年は少し低温だからといって、これで正常に戻ったのではなく、温暖化は確実に地球規模で進んでいるようです。昨日も新聞に書かれていましたように、グリーンランドの氷が年々溶けていっています。また、少し前に見たテレビ番組でも、南極が暖かくなって、ペンギンの子どもが暑さで次々に死んでいる様子が報告されていました。私自身が感じたことでは、数年前カナダへ行った時に、カナディアンロッキーのアサバスカ氷河も、氷河の先端が年々後退している様子が、プレートの位置で示されているのを見ました。毎年100mほど、後退していました。また身近なところでは、アブラゼミとクマゼミの分布もどんどん変化しているようで、暖かい地方のクマゼミが、どんどん北へ進出していることが、各地の理科の先生方の話の中で聞かれました。
植物や昆虫の勉強をしていると、このような地球規模の変化にも敏感になります。このペースで、大陸の上にある氷河が溶けていくと、海水が次第に増えていきます。グリーンランドの氷河が全部溶けると、海面が6m上がるそうです。また、南極大陸の全ての氷河が溶けると、50~80mも海面が上がると計算されています。21世紀の末に温暖化に関係している二酸化炭素の排出量が減る方向に変わっても、グリーンランドの氷は全て溶けてしまうそうです。日本の平野の多くの地域が海中になります。
▼これからの予定
3年
いろいろな生き物の飼育と観察をします。昆虫と比較しながら学習を進めます。
4年
電気の学習に入ります。光電池、乾電池で走る車を完成して持ってきて下さい。
5年
メダカの学習に入ります。科学グループで採卵している卵の観察や、メダカの体のつくりの観察をします。
6年
人体の、呼吸、消化、血液、循環、心臓・肺などの調べ学習を発表します。
科学G
メダカの飼育を進めて、卵の中の成長の写真を撮影しましょう。