資料持ち込み学習 2005.11.21

 

 資料持ち込みの学習を始めました。大学の一般教養レベルの学習が展開されます。私自身、地層や岩石に少し詳しいので、子ども達の持ち込んだ資料に、何とかついていけるのですが、本当に、子どもの力は凄いなあと感心します。

 今回は、6月のTG君の1110日の、「大阪層群の学習」の時のまとめを掲載しました。自分の持ち込んだ資料と、友達の発表と、先生のスライドの時の話を、理解して、うまく組み合わせた素晴らしいノートになっています。また、このTG君レベルのノートは、6年生では、約半分ぐらいの人たちが書けるようです。恐るべき子ども達で、いつも感心させられています。

 「大阪の下の地層の断面を見ると、とてもきれいになっている。平野の下はしましまの地層で、これがかさなっていて1000mにもなっている。平野に家がたっているが、その下は大阪層群になっている。大阪層群のがけの中に線があり、それより上に、石ころ、砂、ねんどとかさなっている。少し赤くなっているのは、たぶん石から何かの液がでたんだと思います。この石ころは4種類に分けられる。それはチャート、花こう岩、凝かい岩、砂岩の4つがここの地層ではとれる。そしてこの岩はほとんどが丸くなっている。これは、この地層が出来た当時、花こう岩の山、チャートの山、ぎょうかい岩の山、砂岩の山があったと思われる。この地層の中にはやっぱり赤くなっているところがある。大阪層群のねん土層の上には地下水が流れて、鉄分がたまって銅の色になっている。そして、大阪層群の粘土にはサンドパイプがある。なので、昔は海の底だったのがわかる。砂、ねん土、砂、ねん土とくりかえしている地層もある。いっきにたまる層は小石、砂、ねん土で終わり、またその上から同じように、小石、砂、ねん土と積もっていく。小石からねん土まではとても長い。大雨や台風でどっと流れてくる。これを何度もくりかえしている。どこでも同じようにかさなっていってねん土の土は銅色になっている。木も大雨で流されて化石になっている事がある。和泉層群はかなり深い海で堆積して、とてもかたそう。そしてこの地層は恐竜がいた時代の物。海藻(コダイアマモ)の化石がとれる。山に行くと断層やしゅう曲で曲がっている。ほぼ直角になっている所もある。そして、不整合になっている所がある。グランドキャニオンは1500mも地層がかさなっている。ここは標高2000mもある。生駒山は600mくらいだからすごい高い。

大阪層群と和泉層群・・大阪層群は200万年前で、和泉層群は6500万年前。これは中生代。赤目は1000万年前で、大阪層群と和泉層群の間くらい。新しい地層はとてもやわらかい。大阪層群の化石は哺乳類で、和泉層群はアンモナイトなど。大阪層群は大雨などで、小石、砂、ねん土がたまるのが、ずっとくりかえしてある。和泉層群は1000mくらいの海の底でかたまった地層だそうです。

地殻変動の地殻とは地球の一番外側で、陸地で30~60km。海洋で5~10kmほどある。地殻は岩石で出来ている。

しゅう曲とは地層に横から圧力がはたらいて、地層が折れ曲がることがある。ヒマラヤ山脈は数千km、数万kmのしゅう曲で出来ている。しゅう曲には、向斜、背斜、軸面、翼と各部に名前がついている。そして正しゅう曲、傾斜しゅう曲、横がしゅう曲、層間しゅう曲などと言う。」TG

 小学校で、大阪層群をテーマにして学習している学校は、少ないのではないかと思います。地元の崖の野外観察だけでなく、その地層について書いてある文章もどんどん活用していけると、このような凄い記録を書ける子どもに育つようです。

 「大阪層群の学習」の次は、「二上山・三笠山の火山岩」をしました。これも、専門的な火砕流、ざくろ石、サヌカイト、中新世などについて、学び合うことができました。うかうかしていると、子どもに負けてしまいますので、しっかりきつねTも、勉強しなければと、身が引き締まる思いです。