私の木を一年間観察しよう 20055. 16

 

 樹木の名前は覚えにくく、葉を一枚だけ持ってこられると、きつねTは、困ってしまいます。そこで、昨年6年担任の時、Kさんのお父さんに協力を得て、6星の全員で、校内の樹木40種類に名前プレートを付けました。 

 木には、冬になると葉を落とす落葉樹と、冬の間も葉を落とさない常緑樹があります。落葉樹は、ケヤキやソメイヨシノやイチョウなどが、秋に紅葉して葉を落とすので特徴的です。常緑樹は、クスノキ、キンモクセイ、アラカシ、ナギ、ヒマラヤスギ、アカマツなどがあります。常緑樹のクスノキには、アオスジアゲハが卵を産みます。常緑樹といっても,ずっと同じ葉が落ちないのではなくて、クスノキの場合は、春に若葉が出るとき、入れ替わるように古い葉を落とします。春に落葉するのです。アオスジアゲハの幼虫は、春に芽吹いた若い葉に産卵するので、若葉を探すと幼虫を見つけることができます。

 また、広葉樹と針葉樹という見方もあり、広葉樹は、葉の広い樹木をいい、針葉樹は葉が細い木々をいいます。しかし、ナギの葉は、広葉樹のような幅の広い葉の樹木です。葉をとって良く見ると、葉脈が平行葉脈になっていて、他の広葉樹のような網目状の葉脈ではありません。そこで、ナギは、葉は幅広いのですが、針葉樹に分類されます。ナギは、暖かい地方に生える木々ですが、鹿が食べない植物の一つなので、奈良公園ではどんどん増えて、特別天然記念物の春日山原始林の中まで勢力を伸ばしてきています。

 また、木々を、裸子植物と被子植物とに分類する見方もあります。裸子植物には、イチョウやマツ、ソテツの類が分類され、シダ植物と分類上近いとされています。植物の進化の上で、先に現れた木々だと考えられます。

 木々も花を咲かせますが、雌雄同株(しゆうどうしゅ)と雌雄異株(しゆういしゅ)の植物分類があります。サクラやツツジの花には、おしべとめしべが揃っている花が咲くので、雌雄同株ですが、雄花だけを咲かせる雄株、雌花だけを咲かせる雌株が違っている木々、例えばイチョウやヤマモモなどの木は雌雄異株です。

 4年生は、「私の木」を決めて四季を通して観察をします。私の木は、どんな変化をするのか、常に見続けていきましょう。