理科学習でつける力 20055. 9 

 

 各教科でつける力は、読む、書く、聞く、話すなどの各教科で共通した力と、その教科の特性によりつける力があります。理科でつけたい力もいろいろありますが、突き詰めると、観察力と論理力が大切だと考えます。作家が、小説で、情景描写や心理描写をしていき、ストーリー展開をしていくのと似ているのですが、理科では、目的に合わせて、スケッチや定量的なデータという結果を出し、それらを活用しながら、自分の言いたいことを証明していく能力だと思います。

 まず、観察力について考えると、最近はデジタルカメラが手軽に使えるようになり、スケッチでなく写真が増えてきました。しかし、物を見る力は、やはりスケッチから始めないと育たないのではないかと考えます。さらに、スケッチをするように文書も詳しく正確に書けることが大切です。そこで、ノート指導を重点に置き、絵と文をしっかり書かせていきたいと思います。スケッチを描く能力が殆ど付いていない子どもが多くいます。トレーニングが必要なので、機会を見つけて、どんどん絵を描かせて、観察力を高めようと考えています。

 定量的なデータは、測定をすることから始まります。先日行いました「子ども科学研究発表会」の研究模造紙を見ていて、もっとデータの取り方を身に付けてもらわなければいけないと感じました。理科実験で、できるだけ数値データを取り、表にして表現し、場合によってはグラフ化していくという、情報の処理能力を高めていきたと思いました。

 論理的な力とは、何のためにデータを取るのかという実験のねらいを持つ力と、実験観察がどのような場合分けがあるのかを整理する力と、得られたデータからどのように考察をするのかという力が考えられます。5、6年生の学習では、場合分けをして、データを取る学習を進めているのですが、結果から考察を導き出す力がついていない子どもがまだまだいます。結果のデータをどのように使って、何が言えるのかという、論証を進める力が理科では必要なのです。これから、ステップを踏んで、学んでいきたいと考えます。そのため、3,4年理科では、二つの比較から何が言えるのかを、何度も、何度も考えさせていくことを大切にします。その学習の上で、条件を制御した実験のデータや、多面的に得られたデータから、何が言えるのかを導き出す力をつけることが大切だと考えています。日頃の生活の中でも、選択能力を育てる場面が大切です。子どもに理由を挙げさせて判断させ、生活の中でも論理性を高めていきましょう。

 

▼今週の予定

3年

 発芽の観察。チョウの卵や幼虫を探す。モンシロチョウとアゲハとアオスジアゲハ等

4年

 春の昆虫の観察、校庭の木や草花の観察、カエルの卵?の観察

5年

 植物の成長条件を調べる。デンプンの観察をします。

6年

 閉じこめた空気の、燃焼による性質の変化。酸素の性質調べ。酸素の発生。

科学グループ

 裏庭花壇の整備。麦の収穫。

<連休中の新聞作りの提出>

3年星組 春新聞

4年両組 鳥の観察新聞

5年月組 命のつながり新聞

6年両組 環境のつながり新聞