科学でじっくり考えよう 20054.18

 

 いろいろなことを、好き嫌い、良い悪いだけの感情で判断してしまう現在の風潮は、少しのきっかけで一気に同じ方向に流れてしまう弱さをもっています。人の心は弱いものなので、これに損得と関連させられたら目先の判断しか出来なくなります。結局はマスコミに誘導されて、みんな同じ事をしてしまうのです。ブランド、流行、ファッション、教育産業、全て作られているのです。多くの人は、流行の先端を追いかけているようで、消費させられているのです。

 一般の人と違うことをする人を、奇人、変人、おたく、マニア、根暗と、そのような人をけなす言葉がたくさんあります。たぶん、新しい文化や科学、オリジナルな人生を追究している人は、ファッション、流行の先端を歩いていると思っている人から、このように言われながら、研究を続けています。そして、成功した人だけが偉人という部類に入れてもらえました。

 けなす人、けなされる人、さて、どちらがよいのでしょうか。それは一概に、どちらがよいか、言い切れないところがあります。流行に乗っかっていると楽ですし、いい恰好もできますし、毎日がそれなりに輝いて楽しいものです。しかし、お金はかかるし、常に乗り遅れてはいけないと大変です。一方、数が少ないのですが、自分だけの追究の世界を持っている人も、その世界で最先端になりたくて必死です。しかし、テーマを自分で見つけて、自分に合っていることをしているので、一人で活動していても楽しいのです。

 たぶん科学は、もしかしたら教育は、最初に書いたマスコミに乗せられてファッションを追いかけていく人の育成を目指すものではなくて、自分でテーマを持って、自分なりに追究する力を付けることがねらいだと思います。さらに考えれば、教育は、個の確立であり、流行に走らない人を作ることを目指しているとも言えます。

 日本の伝統とは何か、人類の科学の財産をどう引き継ぐか、美しい日本語はどうあるべきか、じっくりと時間をかけて、個の問題として、静かに考え、学ぶことが大切だと思います。最近のテレビ番組、コマーシャルは、テンポが速くて、考える余地を与えず洗脳状態に情報を流し込みます。小さな判断時間しかないので、好き・嫌い、よい・悪いしか判断が出来ないようにしているのです。更に巧妙に、そこに笑いをからませているので、笑っている間に、消費人間、考えない人間にさせられて、生きる意欲、働く意欲、創造する意欲のない人を増やしています。

▼今週の予定

3年

 春の植物観察、押し花をします。植物図鑑。セロテープ。

4年

 春の生き物の様子の記録。近くにツバメの巣がある人は、観察を始めて下さい。カエルの卵を見つけたら持ち込んで下さい。

5年

 種の発芽実験。稲の種がある人は、一握り頂けませんか。

6年

 燃焼の実験。350mlアルミ缶。割り箸4本。

科学グループ

 デンプンの観察をします。

子ども科学研究発表会

 4月23日(土)本校体育館で行います。発表者以外でも、友達の発表を見に来て下さい。大学の先生が指導に来られます。朝9時~11時30分