ガラス張りの学校 平成16年 4月19日(月)

 

 かつて、サンフランシスコとロサンジェルスの小学校へ、学校見学に行く機会を持ちました。教室は、日本の1.5倍の広さがあり、子どもの数は半分でした。私が訪問した小学校の教室は、机を前に向けている学校ではなくて、それぞれ、自分のしなければならない課題を、子どもが考えて進めている学校でした。そして、時にはみんなで話し合いに取り組むこともあるということでした。ある子達は、ヘッドホンを使って学んでいたり、後ろで絵を描いていたり、算数のプリントをしていたりと、一つの教室の中で、多様な活動をしていました。中学校や高等学校は、小学校よりも人数が多くて、前に向けた机で、先生と議論しながら進める学習をしていました。小さい間に、個人の学習習慣を育てて、大きくなると、個人が全体に関わっていく教育だと理解しました。小学校を訪れたとき、ボランティアの保護者が教室におられました。毎日、誰かが交代で、教室の美化や先生のお手伝いに来られていると聞きました。

 私達の学校も、よく保護者に来て頂きます。また、来て頂けるようなしくみがたくさんあります。一部の保護者には不評かもしれませんが、月当番、一年生の送り迎え、お花の水かえ、教室の美化と、公立校では学校で全てしてしまう部分を、あえて保護者の当番にしています。「これは学校のすることでしょ。先生の当然の仕事でしょ。」と意見を言うのは簡単ですが、そのシステムをかつての保護者とかつての先生達が考え合って作りあげてきたのです。学校は、常にオープンにしておくことが大切です。保護者の中の来たい人だけが来るのでは、「先生にひいきをしてもらおうと思っている」ということになります。保護者の方々のまなざし、エネルギーも取り込んでいく学校なのです。

 私も、我が子がスイミングスクールに行っている時、お迎えによく行きました。ガラス張りの所から、子どもが泳いでいる姿を見ることができるのです。学びの姿が、ガラス張りです。公立校では、保護者が教室に入ることをすごく嫌う先生が多いのです。校長先生が授業中廊下を歩くだけでも、怒る先生がいます。また、親も授業参観は行くけれども、懇談会には出ないのが当たり前です。それらに比べて我が校は、常に親、見学の先生が出入りし、育友会には全員参加。これは素晴らしい学校と思いませんか。

 

■子どもに助けられて

 育ててきた子ども達に、最近助けられています。「おねがいするね。」「ありがとう。」の中で、私達教師は身をゆだねている部分が多くなってきました。ここ数日、花粉症が酷くて少し引き気味に学習を進めていると、子どもは、しっかり授業作りに取り組んでくれています。信頼の中で育つ力、それが学びの姿となってきています。5年前は、子ども達と手をつないで、手と言っても私達教師の一本の指を握っていた子ども達が、もう立派に世界の歴史や政治を語っています。明日の学習の計画も、基本的には、子どもが主体的に考え、責任を持つようにしています。勿論、先生と相談しながらは当然ですが、一日の学習計画を立てて、進行してくれています。助けられています。

■連絡帳、日記帳

 基本的な学習生活が乱れている人がいます。今頃から、塾で忙しいと言っている人は、最後まで続きませんよ。

 

  今週の予定     下校   

19 月  育友会          15:00

20 火                      16:00

21 水                              16:00

22 木 聴力検査      16:20

23 金 集会(6月発表)16:30

24 土   休み

25 日  休み

26 月                                16:00