秘 密 平成15年2月10日(月)

 

 「子どもが日記帳を見せなくなりました。」「少し成長したのですね。」「書いたらさっと隠して、無理に見るとひどく怒るのです。」「子どもにも、プライバシーがあるのです。プライバシーの発生によって、個人の確立が図られるのです。」

 こんな会話が、最近よくあります。子どもが一人の人格を持った人として、歩み始めているのです。先生(第三者)には見せるのですが、身内には見せない、ここが自立の大事なところなのです。10歳の子どもたちは、昔なら、もう、家から独立する準備を始める時期なのです。母を女と認め、父を男と認め、そこから離れて新しい生活を作る異性を探し始める年頃なのです。それは、遺伝子の中に組み込まれたことで、父母から離れて自立することは、当たり前のことなのです。

 自立するには、それなりのトレーニングが必要です。そのトレーナー、コーチが、私達、先生なのです。子どもたちの、社会に入り込むための学びを支え、導いています。母は、これまで、社会の荒波に子どもをさらさないで、子どもを守り育ててきました。しかし、トレーナーは、現実の厳しさを示しながら、そこでどのように自分を生かしていくかを、鍛え育てていくのです。

 子どもは、これまでの泣き虫の自分を知られている母から離れて、こけても泣かない自分を創らないといけないのです。人として世の中を生きていくには、いろいろな自分だけの秘密を持っていないと生きていけません。昔を知られている親には恥ずかしいけれど、背伸びをした行動をしなければならない時があります。泣きたいけれど、歯をくいしばって行動する時もあります。そんな頑張っている時、母に「えらいね」または「かわいそう」などと言われると、頑張れなくなるのです。そこに、つい、日記を隠したくなる気持ちが生まれるのです。あたたかい母の膝の上から離れて、それまでの自分から脱皮し、個人として社会に馴染んでいく姿に、とやかく言われたくないのです。

 大人も、子どもも、たくさん秘密を持ちながら、自分の安定を図ります。すべての行動が、仏様のような人はいません。子どもの持つ秘密、これは社会性を育んでいるところなのです。少し距離を置いて、見守ってあげたいと思いませんか。

 

■ザワザワとヘラヘラ

 高学年がヘラヘラしています。これは、最悪な状態です。皆さんは、この、「ヘラヘラ」という状態が分かりますか。ザワザワよりひどい状態です。

 常に人に体をくっつけて、せせら笑いをしながら会話をして、互いの話し合いが出来ない状態です。目が合わないで、力を合わせた活動が全く出来ないのです。ザワザワは、まだ、注意すると静かになりますが、ヘラヘラした状態になると、注意すると、その人に向かって、急に、集団的に反発をするのです。そんなひどい状態があるのです。心が病んでいます。学校としては、とても悲しい状態です。なぜ、こんな様子になるのでしょうか。

 ザワザワは、すぐにヘラヘラへと変わります。4年生、ザワザワを無くしたいものです。

 

  今週の予定      下校   

10  月                      15:50

11 火 <休み>

12 水              13:30

13 木 研究発表会    15:50

14 金  研究発表会        15:50

15 土 <休み>

16 日 <休み>

17  月                  15:50