行儀が良くない 平成14年11月5日(火)
電車の中で、駅のホームで、どうも我が校の子ども達の行動がよくありません。昔は我が校の子ども達の行動が良くて、私学のT小学校の先生が、「こぎつね小の子どものように、電車の中ではきちんとしなさい。駅のホームでも、整然としなさい。」と、指導したと聞きます。今は、全く逆です。何が違うのでしょうか。昔の我が校の子どもより、社会的な考え方が育っていないのでしょうか。たぶん、そうではないでしょう。私達教師の道徳的な感性が落ちたのです。
私達は、最近、細やかな心を育てる教育、人を思いやる教育、道徳心を育てる心の教育を怠り、追究、研究、調査、受験勉強などの能力を育てることに明け暮れ、子どもを活動に駆り立てています。子どもはしなやかに、いかなる環境にも合わせる能力を持っています。弱者の心を感じる、社会道徳を考える場面で立ち止まる体験のない子どもは、自分のわがままだけの判断で行動してしまいます。教師の責任が大きいと言えます。
絵を描きました。立ち止まり、振り返りがないので、下手な絵でもいいとして、掲示してしまいます。自分達の作品を互いに見合って、学び合い、振り返ることをしないので、進歩がないのです。こなすだけの活動ではだめなのです。
全ての活動で、自分の行動を吟味する力をつける必要があります。こんな活動で満足なのか、自分の力はこんなものか、もっと学ぶべきことがあるのではないか等、心の成長の問題として振り返ることが出来るようにしたいのです。事実や現状を具体的に認識し、他人に学びながら、よさの心に感じる力をつけたいものです。
「まあ、いいじゃないですか。」「いずれ、できるようになりますよ。」「うちの子は、まあ、かなりできている。大丈夫。」などという認識が、子どもを甘やかし、わがまま人間を作っているのです。いずれ出来るものはではなく、出来ていないことを認識することが学習なのです。カンカンと大きなくつ音を鳴らしながら駅の階段を下りる女性、ホームに座る若者、電車やホームでふざける子ども等、誰も吟味しないので、やりたい放題です。マスコミは、世間の体勢に嫌われるので、読者に厳しい事は書きません。社会的な学びをつくる学校が、きちんと機能すべきなのです。
■学習の環境
学習は、子どもが作るものですが、学習の環境は、周りの大人が作るものです。子どもには、経済力がないので、あるものでしか活動できないのです。
絵を描きに行くと、絵の具が揃っていない、筆がない等、道具が不備な子どもも多く、それではいい絵が描けるわけがありません。大人の責任です。靴や体操服や弁当も、常に注意が必要です。また、名前のない物を持たせないでください。筆箱の中身をはじめ、全ての物に名前を書いてください。
「しごと」の調べ学習をする時も、どんな資料、どんな学習の広がりを持たせるかは、子どもではなく、教師と親の責任です。一冊の本だけを与えるのではなく、多面的な支えの中で、豊かに学習が進められると、子どもは幸せです。
■下校時刻
学校の下校時刻が、11月から、午後4時になります。寄り道をしないで帰る。
今週の予定 下校
4 月 <休み>
5 火 15:50
6 水 14:50
7 木 15:50
8 金 15:50
9 土 <休み>
10 日 <休み>
11 月 15:50