学習に反応する 平成14年6月24日(月)

 

 同じ時を過しても、同じ物を見ても、それぞれの意欲によって学び方は違います。性格によってある程度違うのは当然なのですが、問題とするのは、能力があるのに反応の乏しい子ども、また、反応が乏しいことで、やる気がない、興味がもてない子どもの状況が問題だと感じています。子どもだから仕方がない、性格だからとあきらめないで、可能性として、学習刺激に対してはっきりと自分の意見を持ち、行動を起こせる子どもに育てることが大切だと思います。

 しかし、過保護に育てられた子どもに、霧のベールがかかったような反応の乏しさを感じます。子どもが自分で考えて行動をしなくても、じっとしているだけで全て準備が整い、危険から保護されているので、あわてて反応する本能を忘れてしまっているのです。与えられ過ぎているので、知的欲求までも沸いてこないのです。私の家のハムスターは、野生の本能を全くなくしているので、今ではもう野生では絶対に生きていけないのです。ハムスターはペットなので、それでいいのですが、我が子はペットではありません。世の中のあらゆる社会的な場面で判断しながら、危機管理をして生きていくことになるのです。

 宿泊を伴った学習があります。自分でお風呂に入る、一人で寝る、自分で起きて歯磨きし布団を片付ける、お風呂の準備や下着など荷物を整理する、出されたものを残さず食べるなど、一人ですることがたくさんあります。一人でやっていけるでしょうか。日頃、全てやってあげ過ぎていて、我が家のかわいいハムちゃん状態になっていませんか。「(古臭い表現ですが)よそ様に出しても恥かしくない子ども」に、育ててほしいと思います。

 また、学校では、最近、学習場面でシビアなやり取りが交わされ、緊張した話し合いが持たれるようになりました。議論が楽しめる年頃になりました。議論をするようになってくると、子どもは親にまで、議論を挑むように、生意気に話し始めます。暫くの間、その生意気さに腹立たしさを感じますが、成長の過程として我慢してあげてください。6年生にもなると、議論的に話す場面と、穏やかに話す場面の使い分けが出来るようになります。反抗期ではなく、大人への準備、保護者からの自立の準備をしているのです。ちょっと偉そうな、生意気なことを言い出したら、「しめしめ、やっと成長し始めたな」と喜んでください。

 

■切れる人、切れられる人

 世の中、情報過多でイライラしているのでしょうか、俗に言う「切れる人」が増えてきています。「先に一発かまさないと損をする」というようなことが、余りに多くの場面で感じられて悲しくなります。また、新聞では、親の虐待で死んでいく子どもが毎年確実に増えていると書かれていました。難波の夜の町を、ベビーカーを押して歩いている若い母達も気になります。私達、教師仲間でも、ある日突然のお叱りの電話が、確実に増えています。私の周りの親しい多くの先生方も、ほぼ全員、お叱りの電話で落ち込んでいます。数年前までは、こんなに多くはなかった現象なのです。保護者から見れば、最近の教師の質が落ちたので、こうなって当然なのでしょう。まじめな先生が苦しんでいます。

 

  今週の予定       下校   

24 月 弁当・プール  15:50

25  火                              15:50

26  水         14:40

27 木 弁当            15:50

28 金                             16:00

29  土 <休み>      

30 日  <休み>        

 1 月         15:50           

■プール

 プールカード、検温、プール帽子を忘れないようにしてください。