司会を育てる 平成14年2月4日(月)

 

 我が校の学習の特徴に、司会者の存在があります。私自身、公立小学校にいるころより、司会をどのように育てるか、いろいろな方法を試してきました。

 今の星組では、日直が一日中の学習生活を進めていますが、以前、教科別に係りを決めて、その学習の時はその係りが前に座って司会をするようにしている時期もありました。係りの人数も、2人や5人や、いろいろと工夫してきました。どの場合も一長一短があるのですが、現在は、今の男女2人の日直制が気に入っています。かつて、私が子どもの頃は、学級委員長を決めて、その子が学級を取りまとめるようにしていましたが、ここでは、日直が交代制の一日学級委員長なのです。みんなが学級全体にかかわる力をつけているのです。日直を育てているのです。

 さて、学習に司会を立てるのと、立てないのとでは何が違ってくるのでしょうか。司会を立てると、学習は子どもが進めるもの、自分たちの学習としての自覚が育ち、先生は相談役の位置になります。学習は、子どもの話し合いから始まります。「今日の学習のめあては何ですか」と第一声が発せられます。学習のめあてのやり取りの時、前時の学習が思い出され、今日の出発点へと向かうめあてが確認されます。めあての次に、「何か言いたいことはありませんか」と、日直が全体に今日の学習をどうするかたずねます。独自学習をしてきた子どもは、前回の学習の流れを受けて、調べてきたことや、おたずねを発表します。たまには、模造紙を書いてくる子どももいます。学習内容やおたずねが提示されると、やり取りが始まります。学習が始まると、その後は、相互指名で進められますので、日直は5分ぐらいで自分の席につくことが出来ます。今は3年生ですので、黒板は先生が書いています。子ども達のやり取りを整理しながら、詳しく書いていくと今日の学習の姿が見えてきます。子どもが作る学習は、日直を育てる所から始まるのです。

 「先生、今日何をするの」という、受身の学習態度がなくなります。受身の学習は押し付けになり、やらされる学習は、時として反発にもなります。「学ぶ」とは、知識を効率よく注入するのではありません。自ら学習を作り上げていく体験を通して、学び続ける子どもを育てるのです。自分たちで学びを作る時の司会者、これを無くして、学びの共同体は育たないのです。

 

■自由研究

 自由研究は、親に負うところが大きいのですが、そこで育つ力は、親が感じているのをはるかに越えたものがあります。親と子が取り組んでいる時は、二人だけの関係ですが、学級に提示される時、子どもは、全責任を持って集団に立ち向かいます。親に裏付けられた力強い発露は、自立へのパワーを育てています。一方最近、子ども自身が模造紙を書き発表できる人も増えてきました。やはり、1年生から、親がてまひまかけ、学校で時間を見つけて発表してきた成果なのです。やってきていない力は付かないのです。3年間の積み上げは、もう、他の学校には真似の出来ない歴然とした差になってきています。各地の大学の先生方が見に来られても、その内容のよさと、質疑の鋭さ、学び合う姿に驚かれています。

■インフルエンザの季節

 手洗い、うがいを徹底し、風邪がひろがらないように気をつけましょう。

 

  今週の予定       下校   

 4 月           14:40

 5 火  弁当            14:40

 6  水 育友会       14:40

 7 木          14:40

 8  金  弁当                     15:00

 9 土   <休み> 

10  日  <休み> 

11 月  <休み> 

12 火 弁当           14:40