自由研究 平成14年1月28日(月)

 

 大人の理科離れが深刻と、先日の新聞で読みました。昨年、科学技術政策研究所が、科学の基礎知識について各国の18~69才、2000人に質問しました。質問事項は、①大陸は何万年もかけて移動している。②現在の人類は原始的な動物種から進化した。③地球の中心部は非常に高温である。④我々が呼吸している酸素は植物から作られた。⑤全ての放射能は人工的に作られたものだ。⑥ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた。⑦電子の大きさは原子の大きさよりも小さい。⑧レーザーは音波を集中することで得られる。⑨男か女になるかを決めるのは父親の遺伝子だ。⑩抗生物質はバクテリア同様ウィルスも殺す。以上で、○×で答えました。正答率のまとめてみると、デンマーク(64%)、英国、米国、フランス、オランダ、ドイツ、ルクセンブルク、ベルギー、イタリア、アイルランド、スペイン、日本(51%)、ギリシャ、ポルトガルと、14カ国中12位だそうです。理科離れというよりも、日本の世の中全体が、芸能化、ゲーム化、漫画化、ファッション化してしまっていて、科学だけでなく読書をはじめ、あらゆる基礎的な学びをしなくなっているのではないかと感じます。これには、おまけがあって、15才の科学知識レベルは、31カ国中2位なので、おそらく、中高生は勉強をしているのですが、大学生に入ると勉強をしないことに原因があるようです。中高生も、勉強しているといっても、暗記教育によるものなので、知識として定着していかないのです。

 では科学を学ぶとはどういうことなのか考えないといけません。「書物から科学を学ぶことは地図を見ることであり、科学の練習問題は筋力をつけることで、学校の実験は観光バスの名所めぐりに相当する。」(ソニー研究所 高安秀樹)と探検にたとえています。「本当の科学の追究はその先にあるのです。自分の力で人跡未踏の探検に出かけることができる力、これが真の科学をする力なのです。」前述の研究調査でも、「新しい科学的発見に対する関心度」は、14カ国中最低、「新しい技術や開発の資料への関心度」も13位と嘆かわしい状況です。我が校の自由研究は、科学の芽を育てる研究発表の場です。これから高学年、そろそろ本を写して来るだけ、見てきたことをまとめるだけの発表から、自らの観点で追究のある研究をしていく学年に入ります。自由研究の在り方を、次のレベルに高められるように努力しましょう。

 

■新聞を読む

 子ども達も、そろそろ新聞が読める年頃になってきました。自由研究の成果で、3年生でもかなりの漢字が読めます。しかし、どの記事を読めばよいのかは、親が選んであげてください。勝手にさせておくと、殺人とか火事の記事ばかりを読み、世の中の良くない部分に目がいきます。

 さて、新聞は切り抜きをしていくとどうでしょうか。歴史、自然、地理関係の記事も多く、最先端の現在の情報が収集できます。切り抜き方は、そのページ全体を切り取り、見たい記事が表になるように半分に折って保存しています。私は、授業やお便りなどで使うときに、そこから選んで読み直したり、コピーをとったりして活用するようにします。子ども達も、自分の自由研究の資料集めに活用させてください。

■辞書・事典

 毎時間、どの教科でも辞書を使いこなすことは大切です。人名、諺、昆虫、植物、英語、四字熟語、科学、歴史、地図・・事典も。

 

  今週の予定       下校   

28 月         14:40

29 火  弁当            14:40

30  水          14:40

31 木         14:40

 1  金  弁当                    15:00

 2 土                             11:50

 3  日  <休み> 

 4 月         14:40