体の中の宇宙 平成14年1月8日(火)

 

 私達の体、ミミズ、石ころ、大気、海、全て原子で出来ています。太陽、月、星、彗星、流れ星も、原子でできています。この原子は、どのようにして出来たのか最近の最先端の宇宙研究で分かってきました。

 宇宙の最初は、原子番号1の水素が殆どでした。そこから核融合を起こしながら、だんだん大きな原子ができていきました。原子はとても安定した物質で、宇宙が出来て以来、殆ど壊れないでずっと存在するものです。原子が、核融合でくっついてさらに大きな原子になるのには、とてつもない高温高圧の状態が必要です。酸素や炭素原子が出来るのは、今の太陽が将来爆発する頃の中心温度3億度ぐらいが必要なのですが、鉄のような重い原子は、太陽よりもずっと大きな星が爆発する時の温度50億度が必要なのです。また、金や銀のようにさらに重い原子になると、なんと1兆度という温度の中で、初めて作られる原子なのだそうです。

 さて、地球上には、金、銀、鉄、アルミ、酸素、炭素などいろいろな原子があるのですが、これらは、火山や地殻変動や地球内部で作られたのではなく、巨大な星の爆発時の核融合で作られていたのです。指に光っている指輪の金も、100億年ほど前に、どこかの星が爆発した時に作られ宇宙空間に放り出された星くずなのです。指輪だけではありません。私達の体を作る、炭素、酸素、水素、鉄、ナトリウムなど、あらゆる原子も、そのような宇宙のどこかで作られて集まってきた物なのです。それも、一カ所で作られた物ではなく、広い宇宙の塵が集まって来ているのです。私の体は、宇宙の塵の集まり、体に宇宙が凝集しているのです。

 この私を作る原子は、地球が出来てからは安定して地球上に存在して、姿を変えながら地球上のあらゆる自然を作ってきています。今、私の体を作る原子は、かつては、牛や魚、木や草や昆虫、海や空気を作っていました。さらには、古代の恐竜やプランクトンの体の中にもあったものです。生命というエネルギーが、それらの原子を集めて、私が今、存在しているのです。

 仏教が曼陀羅を描き、宇宙の中に仏を見出し、人の心の宇宙を表しました。「私達は仏に生かされている」という言葉が、宗教を持たない私の心にも、少し響くものがあります。私の体は宇宙とつながり、自然と一体として生きているのです。

 

■窮地で考える体験

 さて、あと3ヶ月で3年生は終わり、4年生になります。学校でも、そろそろ、高学年向けの学習方法へと、変化をつけていきます。一層に、個人がしっかりと目標を持って学習することが望まれます。

 指示を多くする、甘やかす、頭ごなしにしかると、それぞれの自律心が育たず、自立した学習、生活が営まれません。また、親がキレルと、子どももキレル子になります。適切な意見は適宜必要ですが、出来るだけ見守り、窮地で考える体験を積んで強くなっていくことも大切です。

 学びは、子どもの仕事です。この仕事ができないと、将来の仕事もしっかりできないのは当たり前です。今、将来の仕事の原点を作っているのだという認識をしっかり持ち、導き、育て、見守りたいと思います。

 

  今週の予定      下校   

 7  月 <冬休み>

 8 火 始業式     10:40

 9  水          14:40

10 木         14:40

11  金 3星書き初め   14:40

12 土 <休み>

13  日 <休み>

14 月 <休み>    

15 火 3月書き初め  14:40

■道具の点検

 いろいろな道具の点検をして、忘れ物のない環境で、気持ちよく学習をしましょう。