モラルを伝える 平成13年11月26日(月)

 

 「こぎつね小の子どもは、電車の中で行儀が悪い」と、つい最近も電話でお叱りを受けています。昔、近くにある私学のT小学校の先生達は、「電車の中では、こぎつね小の子ども達のように静かにするのですよ。」と、指導されていたと聞いたことがあります。このごろは、全く逆になってしまっています。難波から来る私学のT小の子たちは、7時30分ぐらいには、学園前の駅のホームを歩いています。電車の中では、多くの子達が本を読んでいます。帰りは、宿題プリントを出してしていたり、教科書を開いていたりします。道路の歩き方、駅での待ち方も、我が校の子ども達のひどさを感じ、モラルの低下に頭を痛めます。

 駅で見る高校生は、人々が通る地べたに座って話をしています。鼻や耳にピアスをつけて、頭は錆びた色をしています。電車の中でも平気で地べたに座り、物を食べたり、化粧をしたり、大きな音で音楽を聴いたりしています。「人に大きな迷惑をかけないと、いいんだろ。自分の人生、自分の勝手にしたい。」という、モラルです。これは、質の低いモラルです。モラルは、社会的なもので、人の間で育てられるものなのです。

 教室で、子ども達は今、社会的なモラルを学びつつあります。名前に「さん(君)」を付けて呼び合うことは大切です。人を一人の個人として認め、相対するためです。「~ちゃん」や「呼び捨て」は、親密さを表現する一つですが、その裏に、自分より下に置こうとする心の動きが見え隠れします。

 また、教室全てを自分たちで管理していけるようにしたいと思います。家では、父母、祖父母が、居心地のいい家庭環境を作っています。花を植えたり、掃除をしたり、模様替えをしたりします。学級でも、係り活動ではなく、誰かが、お母さん役、お父さん役をして、教室の維持管理をする時が来ています。指導の時、「先生に、もっと気を使いなさい。」と言う時があります。掲示物を貼っていると「お手伝いをしましょうか。」、ほうきを持って掃いていると、「先生代わりましょうか。」と言う子どもに育てたいと思います。さらに、「家でも、もっと親に気を使いなさい。」とも言います。高校生では、もう、誰も、モラルの指導をしてくれません。今、子どもにモラルを伝える、最後の時期かもしれません。

 

■古典を読む

 読書をいろいろなジャンルでしますが、つい新刊本を追いかけて、古典を読む事を忘れがちです。若い頃は読書力がなく、つい、古典の解説本を読んで、古典を読んだ気になっていましたが、ぼちぼち、本物の古典に触れていくようにしたいと思います。と言っても、ドイツ語、英語、古語で読めるのではないので、訳本に頼らざるをえません。

 奈良研究をしていて、子どもが育ちつつあるので、先日、初めて古事記を、原文の横の現代語訳で読みました。子どもの学びに負けてはいられません。理科でも、ファーブル植物記(ファーブル)、種の起源(ダーウィン)、大陸と海洋の起源(ウエゲナー)など、その時々の子どもとの学びに合わせて、読んでいこうと思います。いい本を子どもに紹介できるようにしたいです。

■音楽会の合唱・合奏

 今年も、合唱・合奏を、音楽発表会時に、聞くことができません。希望者は練習時にお起こしください。

 

  今週の予定       下校   

26  月            2:40

27  火 弁当        2:40

28 水                               2:40

29 木          2:40

30 金 弁当 3星発表       3:00

 1  土 PTCC行事     11:50

 2 日 <休み>

 3  月             2:40