ほんとうの味わい 平成13年11月5日(月)

 

 短絡的な学習、入試だけを目指した学習観が広がってしまいました。受験に関係のない教科は手を抜く、学習は出来るだけ効率良く学びたい、という考え方です。親は、学校を出てから役に立つことだけ、入試に関係のあることだけを教えてくださいと言います。これは、忙しい現代社会では、一理ある願いのようにも思いますが、間違っています。ビーフを食べるのは、将来、牛になるためではありません。栄養をつけるためです。いろいろな学習、取り組み、体験は、脳や体の栄養のためにやっているのです。バランスのある学習が大切です。

 一方、おいしくビーフを食べることは大切ですが、最近は、砂糖ばかりたくさん入れて、子どもが好むように味付けをし過ぎています。私たちは、できるだけその物の持っている素材の味を大切にしようと思っていますが、塾は、簡単に綺麗に学ぶ方法を教えます。苦労をしないで学んでしまうのです。チンをするだけのインスタント食品感覚に、学習がなってしまいました。これを続けていると、ビーフの本当の味、ビーフの料理法を、全く忘れてしまうのです。

 また高級嗜好の人も多く、ビーフを食べるのに、柔らかい上等なもの、柔らかく処理をされたものばかりを口にしています。そのため、ビーフを食べるための歯、消化するための体のつくりが退化してきています。人は、これまで、狩をして獣を食べて生きてきました。豚骨スープがおいしい、鶏がらスープがいいなんて、実際考えると野蛮なものがおいしいものです。しかし、それが人間なのです。私たちは、体を維持するためにいろいろな物を食べて、消化するようになっています。そこに、栄養のバランスが成り立っているのです。出来るだけ自然にものを中心に、体にいい、脳にいい、バランスのいい学習をさせたいと思います。子どもの興味を広げ、好き嫌いを減らし、本当の味わいがわかる学習をさせたいものです。

 日本には、商業主義がはびこっています。食べ物も、教育も、スポーツも、すべて商業主義に飲み込まれてしまいました。私たちが子どものころ、勉強は自分でするものでした。入試は、自分の責任で、自分が努力しました。今は、学校や塾が懇切丁寧に面倒を見て、子どもにお受験をさせています。落ちると子どもが悪いのではなく、学校の努力、塾の選び方が悪かったことになります。学習を、効率、手段にしてしまう、商業主義の感覚を脱却したいものです。

 

■ノートの買い置き

 油断していて、ノートが残り少なくなって困っている姿を度々見るようになりました。ノートの書く量が増えてきたということです。速く、多く、豊かに書くことができるようになってきています。国語も算数も、一時間で5~6ページ書くと、10時間で使い終わります。家に、次のノートの買い置きをしたり、学校の売店で買ったりするようにしてください。

■写生会の絵

 写生会の絵を展示しています。今年は、まず油性のマジックで下書きをし、水彩絵の具の良さを生かすように、色を薄く塗ることを指導しました。3年生にしては、しっかり構図を捉えた浮見堂を描くことができている子どもが多いように思います。色で少し失敗している人もいますが、秋の木々に囲まれた華やかな様子が感じられます。

■聖徳太子

 今、なぜか聖徳太子がブームです。テレビでの放映、博物館での展示もあるようです。見ておきましょう。

 

  今週の予定       下校   

 5  月             2:40

 6  火 弁当        2:40

 7 水 音楽鑑賞、育友会 2:40

 8 木          2:40

 9 金 弁当、集会    3:00

10  土 <休み>

11 日 <休み>

12  月            2:40