教育の二極化 平成13年7月 9日(月)
ある政府の中央官僚が言っていた事ですが、世の中には5%のエリートがいればよいそうです。それに関連しているのか、前回(10年前)と今回の学習指導要領の改訂によって、20年にわたり、教育内容の削減がなされてきています。かつての教育立国が音をたてて崩れてきています。そしてつい最近、新たに、レベルの下げた改訂指導要領から逸脱した教育をしてもいいと言い出し、それに向けての手引書を文部科学省が作るそうです。これには、エリート私立小学校が、喜びそうです。小学校から教育の二極化を推し進める意図がうかがわれます。
一方、私たちは昔、頑張り学習プリントを工夫したり、週に何度か、放課後残し勉強をさせたりしてきました。しかし、最近、子どもを鍛えるようなことをすると、公立校でも直ぐに苦情が出ます。「放課後遊びの時間が無くなって可哀想」「習い事に遅れるのですが、それは強制ですか」「家族の団欒がなくなりました」「子どもにストレスが溜まっています」などなど・・・。
奈良市に教育電話相談というのがあって、そこにかかってくる電話の内容は次のようなものが多いそうです。①しんどい事から逃げるために言っている子どもの言葉を真に受ける。②親の過保護から、子どもが可哀想と言い続ける。③親の人間関係の苛立ちを、子どもの教育の中に持ちこむ。④子どもの評価が親の評価と勘違いして、親が怒っている。⑤なぜ子どもが反抗するのか、子どもの心が分からない。等が主な内容だそうです。
文部科学省の学習指導要領は、このような親のストレスが出ないように、ひたすら学習内容を減らすように進んでいます。学校現場の私たちも、ひたすら優しく、子どもにストレスを与えないように、余分なことをしなくなってきています。出来なくなってきています。結局私たちも、教育の二極化を押し進めてしまっています。こんな状況でいいのでしょうか。子どもには向上心、学習力があります。それぞれの集団の中で頑張ろうとする力もあるのですが・・。
さて、私たちの学校は、上位5%のエリートを育てるための学校ではありません。それぞれの子どもの生きる力を最大限に育てようとしている学校です。教育の二極化ではなく、教育の個別化を進めている学校です。他人と比べてどうこうではなく、子どもの大地から育ちを創っていき、多様な能力、優れた能力を認め合う学校なのです。
●環境ホルモン
日本の都市近海で「メス化」魚が複数種見つかっていると新聞の報道があります。淡水魚のコイやニジマスでも、メス化現象の報告があるようです。精巣や血液に異常があるということです。これはとても怖い話です。このような魚を食べる事に対する安全性はまだ解明されていないのです。さらに、これらの魚を食べるということ以上に、少なからず我々も環境ホルモン物質を体内に取り込んでいます。人間がメス化することは、怖くて直ぐには言い出せませんが、成人男子の精子が減ってきているなどの報告もあるので、関連性の解明が急がれます。以前、給食のプラスチックの食器が問題になりました。ペットボトルは、魚のトレイは、弁当の容器は、紙パックは、保存剤・添加物は・・・。農薬、廃水なのでしょうか。
今週の予定 下校
9 月 プ3教養講座育友会 1:30
10 火 1:30
11 水 1:30
12 木 プ 1:30
13 金 プ2 1:30
14 土 <休み>
15 日 <休み>
16 月
■お弁当
7月は午前中授業です。お弁当日はなく、全て給食を食べて帰ることになります。