学級崩壊と家庭崩壊 平成13年5月28日(月)

 

 学級崩壊が、最近の小学校で増えてきています。先生が話をしても聞かない、指示が通らない、先生に反抗する児童が数人以上いるなどの状況をいいます。服装、言葉が乱れ、教室が汚れてきます。ガラスや花瓶などが割れたり、授業中にトイレに行ったり、学校を飛び出したり、遅刻や休みが増えたり、教室で漫画を読んだりと、教室の出入りや行動が自由奔放になります。さらには、お菓子を持ってきて食べたり、マニキュア、ピアス、髪の毛を染める、万引きをするなどを、集団で行います。今、このような学級が、増えつつあるような気がします。原因としては、教師の指導力が落ちたのか、家庭環境がひどくなったのか判断はつきませんが、社会的な行動様式の学習が無くなっている所に原因があるように思われます。

 次に、家庭崩壊について考えましょう。学級崩壊と同じように考えると、親が注意しても言うことを聞かない、親の指示が通らない、親を無視したり暴力的に反抗したりするという状況です。部屋の整理をしない、漫画を読んで勉強をしない、ゲームばかりをしている、夜中に家を出て歩き回る、友達の家を泊まり歩くなどです。小さな兆しとしては、「先生の言うことは聞くのですが、親が言っても聞かないのです。」と言うのは家庭崩壊の始まりです。子どもが親の言うことを聞かない状況は、次第に進行したことなので、親は家庭崩壊と気が付かないのです。時には、身勝手な行動を子どもの成長として捉えて、放任になる家庭もあります。しかし、学級でそのような事が行われると、学習の成り立たない学級崩壊の状況なのです。

 さて、このような状況にならないために、どのように対応していったらよいのでしょうか。学級での取り組みでは、まず、小さな目標を持たせたいろいろな活動場面を計画し、その達成感を共有していくことを大切にしています。また、自分の学校生活を規則正しく自己管理させるようにしています。例えば、朝の会を自分たちで行う、学習の始まりと反省を子どもの司会で進める、給食や掃除などを係り活動で進めるなど、毎日の学校生活を、教師中心から子ども中心へと活動主体をだんだん移行させ、責任を持たせて反省させていくようにしています。

 家庭では、このような取り組みがうまくなされているでしょうか。チータが、狩りを子どもに教える、ツバメが飛び方を教えるように、我が子の自立に向けた訓練が必要です。

 

●ポストでベスト

 先日、永平寺の若い修行僧のテレビを見ました。禅宗の修行は、人が生活していく上で、生きるという事の原点を突き詰めたものでした。使い捨ての生活をしている私たちにとって、とても感動を与えるものでした。その中で、放映の中心テーマではないと思うのですが、私は、修行僧の食事を担当する炊事長の、「ポストでベスト」という言葉が心に残りました。聞いた時は、禅宗のお寺にふさわしくないカタカナ言葉だなと感じましたが、後でじっくり思い出すと本当に大切な事に思えてきました。自分の置かれたポスト(仕事や地位)で、ベストを尽くすこと、これが人にとってとても大切な事なのです。全体を見渡すことも必要ですが、まず自分のポストでベストを尽くしてからです。

 

  今週の予定       下校   

28 月                       2:40

29 火 弁当・内科    2:40

30 水                               2:40

31 木                            2:40

 1 金  集会 弁当           3:00

 2 土          11:50

 3 日 <休み>

 4 月 学級育友会    2:40

●1日

 3年月組の集会発表です。低学年集会の進行を立派にしながら、今回は、劇に取り組んでいます。