過保護と虐待 平成12年1218日(月)

 

 次のようなことについて考えてみましょう。①親子面接の日に、子どもが準備すべき絵やプリントを、親が机の上に載せてあげる。②体育の着替えの時、最近は我が子を手伝うのは気が引けるので、よその子を手伝う。③歩走練習で、こけて泣いている子を「大丈夫」と言いながら助け起こす。勿論、先生に時間的に迷惑をかけてはいけないのでプリントや絵を早く準備してあげたい、へんな所に腕をつっこんで着替えに困っている子どもに手を貸してあげたいのは、普通の大人の感覚です。また、こけて泣いている子どもの横を、知らない顔をして通り過ぎることは出来ません。ついつい、手を貸してしまうのです。しかし、学校では、自分でプリントや絵を準備する、自分で着替えをする、こけたときに泣いていないで自分で起きあがることを、時間をかけて育てているのです。なぜなら、社会に出て自立をして生きていくための教育をしているからです。最初の問題は、①自分の仕事は自分で進める、②困難は自分で乗り越える、③失敗したときは自分で起きあがる、ということにつながるのです。赤ちゃんの時から、食事・お風呂・着替え・遊びと、全てのお世話をしながら育ててきましたが、今反抗期と言われる8才では、どんなことを自分でさせるといいのか考える時期にきています。

 一方、テレビで、児童、幼児虐待が増えているというレポートをしていました。死ぬほどまで虐待をしている事件も増えています。子どもに暴言を浴びせ、叩いたり、蹴ったり、食事を与えなかったりするのです。俗に言うキレル若者が作る家庭で、そのような惨事が起こっているのです。なぜ、そのような人が増えているのかは一概に言えませんが、一つには脳に直接刺激を与えるようなコンピュータゲームや過激なビデオにも原因があります。暴力的な内容で、しかもスピードが速いので、洗脳的、麻薬的に脳の中心に良くない影響を与えています。

 過保護の子は、困難に勝てません。過激なゲームやビデオに熱中する子は、暴力的になります。当たり前のことなのに、言葉にすると反感を買います。「そんな子どもばかりではない」「全てがそのように育つと言い切れない」「うちは優しい子どもに育てています」等々。過保護と虐待、全く違った状況ですが、どこかでつながりのある、現在の病理のような気がします。

 

●冬休み

 私たち教師にとっては、おそらくあっという間に、年賀状を書いている間に、終わってしまうのではないかと思われる冬休みです。しかし、子どもたちは、全部で19日間もあります。大人は忙しいのですが、子どもたちは上手に使うと、いろいろなことが出来ると思います。計画的に飛び回って、子どもに素敵な体験をさせてあげてください。また、体力作り、ダイエットに、マラソンを続けるのもいいでしょう。

●落ち着きがない子

 学校というところは、時間に追われ、かなりざわざわしたところなのです。子どもの落ち着きを取り戻すには適していません。家庭は、大丈夫ですか。二学期、我が子は落ち着きがないなと思われた方は、落ち着きを取り戻す取り組みをしてください。

 

  今週の予定     下校  

 <12月>

18 月           2:00

19 火                          2:40

20 水 終業式       10:30

 21日~18日) 冬季休業

 <1月>

 9 火 始業式      10:30

10 水 給食開始       2:40

11 木                                  2:00

12 金           2:40

●3学期の始業式は、火曜日です。10日から、給食が始まります。お道具箱の中身の補充をしてください。