世界の状況 平成12年12月 4日(月)
この前、アメリカのシリコンバレーの様子をテレビで見ました。ベンチャー企業がどんどんできては成長している、アメリカンドリームの拠点でもあるようです。ベンチャー企業を立ち上げようとする才能のある若者と、それを支える投資家の人たちが、朝の喫茶店でのミーティングで交渉をしていくのです。企業立ち上げに失敗しても、負債はいっさい返済しなくていいのです。日本の場合は、銀行で借りて仕事を始め、失敗したら一生かけて返していくシステムなので、ベンチャー企業が育たないということでした。底力のある経済システムです。
それを支える大学の講義が、またすごいので驚かされました。マサチューセッツ工科大学が紹介されていて、企業立ち上げのプロが本気で学生達を育てている姿がありました。日本の単位のためだけの大学ではなく、本当に自分の将来のために真剣に学ぶ姿がありました。このシリコンバレーの、日々できては育っていく若い企業の姿と、日本の大学生の学びの姿を比べると、日本はアメリカにはとうてい勝てないなと、とてもとてもショックを受けました。
また、もう20年も前のことになりますが、ハーバード大学の講義風景を、これもテレビで見てショックを受けた事を、今でも鮮明に思い出します。本当に一流の教授が、真剣に学生に質疑を繰り返しながら、講義を進めています。毎回講義に出るためには、かなり分厚い本を数冊読んでおくように指定してあり、それをしていない学生は、講義に出ることができません。一流の教授が、一流の学生に学びを教えると言うことは、こういうことなんだと、ショックを受けました。私は、小学校の授業について、この時大きく自分の中で変革をしました。
東大の先生がメールをくれました。世界を相手に働いておられる方が、「最近の教育では、世界に通用する人材が育たない。」と、嘆いておられました。思考力のない、詰め込みだけの人間が育っているので、だめだということなのです。小学校からの教育を、今ここで考え直さないと、日本は本当に世界的に困った状況になってしまうと書いておられました。
韓国のコンピュータ関連の企業が、日本に進出してきました。はっきりと、日本のコンピュータ関連システムは遅れていると宣言して、乗り込んできています。
●自己責任の学び
教育とは何か、子どもが学ぶとは何か、子どもが本当に力を付ける育ちとは何かを、常に考えないといけません。日本は、困った教育状況に変わりつつありますが、だれもそれを止められません。これは、学校はもうだめで、塾にたよると言うことではありません。教育の意識、学習の本当の意味を日本国民全てが変革しないと、本当に国として危ない状況にあるということです。学ぶ自由の中で、自分の育ちを、自分が責任をもって、自分を育てることが大切です。そのためには、個人の育ちに耐えうるだけの、学習環境作りを教師がしていかないといけません。みんな一緒の時代ではなく、私は何を学ぶかの、自己責任においての学びを追究していくことが大切です。朝の会、自由研究は自分の学びの原点です。
今週の予定 下校
4 月 2:00
5 火 2:40
6 水 1:30
7 木 歩走練習開始 2:40
8 金 2:50
9 土 <休み>
10 日 <休み>
11 月 2:00
●歩走練習が始まります。毎日、一時間目がそれに当たります。しっかり走って、体力を付けましょう。走りやすい靴、汗とりタオルの準備をお願いします。