自分に気づく学習 平成12年5月15日(月)

 

 前回の、お便り「子どもがだめになる」のを、どのようにすればよいのかというおたずねがありました。答えは簡単なものではありませんが、私たちは「自分に気づく学習」を大切にしています。

 漂泊の中、放浪の中に身をおき、その中で出会う、美しいもの、不思議なものに引き込まれていくことは、人間の生きる喜びのひとつです。野の草と語り、虫と戯れ、森に遊び、自然の中に人間を見つめなおす時間。歴史が作り上げた仏像や社寺や町並みを見て歩き、古代の人たちと語り合う時間 等々・・。忘れかけていた自己の存在を見つめ、生物としての私、歴史を作る私、今を生きる私など、私自身に「気づく」ために、私たちは歩み続けています。そして、歩み続けること自体が、次の私を作ります。自分探しの旅は、子どもと共に、彷徨うことから始まるのかもしれません。「奈良は国のまほろば(神々がおられる所)」と言われる地域に住む私たちは、その風土をどのようにとらえていけばよいのでしょうか。天平のいぶきを、運慶快慶の心を、少しは感じながら生きる私たちですが、あまりに無頓着に日々を暮らしているのではないでしょうか。そこに、ここに、世界に誇る、人類の宝物ともいえる歴史的遺産の地を、私たちはふるさととして持っています。私たち自身が、もう、その歴史の一部なのです。

 今、私たちは、マスコミによって持たされている豊かさを、見直すときがきています。多くの物、便利な物、高い物、目新しい物を持つことに心を奪われて、心の豊かさではなく、物の豊かさに走らされてしまっています。また、情報過多に陥り、作られた目標達成に心を砕かされています。そのような時代に振り回されず、自分の目で、自分の感性をたよりに、自分の風土を見ることが大切なのではないでしょうか。豊かさは、自分自身が持っているもので、学ぶべき目標は、自分の足下にあるものなのです。

 私たちは、それぞれの文化、風土の中で生活しています。自分の生活に対する気づき、自分の育ってきた文化の気づきを無くして、果たして何を私たちは自分の学びの根底としていけばよいのでしょうか。自分の立つ所を自分が作り、自分の生きている実感のある学習を私たちはしていきたいと思っています。過去や現在の学びの不完全な子どもたちには、未来が積み上がらないのです。

 

●イチゴ遠足修正

 イチゴ遠足の修正の連絡をします。時刻と場所が変わっています。

 名称 2年親子遠足

 集合 JR奈良駅に8時30分

 出発 9:08奈良発 下車 帯解

 解散 JR奈良駅 11:50

 参加 親子で参加

 その他 ①トイレがハウスにはありません。また、帯解駅は期待できません。近くの公民館のトイレをお借りする予定です。②自由に食べるのは勿論、少し持ち帰ることも可能だそうです。

 

●朝の登校

 朝、追いかけっこをしながら学園前駅の横断歩道を渡っている子どもがいます。前回書きました「朝の挨拶」、そして、今回の「横断歩道は手を挙げて歩いてわたる」を、家でもしっかり言い聞かせてください。

 

<今週の予定>      下校

15 月 学生参観(~16) 200

16 火 尿・寄生虫検査  240

17 水 低学年育友会   240

18 木 避難訓練     200        

19 金      )   300 

20 土 イチゴ親子遠足       

21 日 <休み>

22 月              200