教育的な忍耐 平成11年12月6日(月)

 

 与え過ぎないということ。これは、アメリカの教育のいい所だといわれています。家庭での物やお金、また、学校の学習内容にもいえることです。

 日本では少子化が進み、甘やかしが確実に進んでいます。小さいとき可愛い可愛いとマスコットのように育ててしまい、わがままを通させています。ゲームや塾などにも、膨大な出費をしてしまいます。アイドル歌手の付き人やマネージャーのようになって、塾や習い事の送り迎えに明け暮れます。そのうち、中学生になるころには、子どもが「私にも自由がある」「私は親の人形じゃない」などと言いだして、親子の関係がとれなくなってしまうのです。都会で深夜までプラプラしている子、暴走族で走り回る子、無気力になって部屋に閉じこもる子、家庭内暴力など、いろんな問題もあります。

 しかし、だからといって、ほっておくといい子に育つわけではないのです。子育てには、お金も時間も手間も必要です。では、どうすればいいのでしょうか。それは、とても親に我慢の要する事なのですが、集団の中で我が子はどのように行動しているのかを見つめることです。学校に来て我が子の行動を見ていると、我が子の足りないところが見えてきます。そこで、すぐに叱るのではなく、そのように育ててしまった自分の行動を振り返ることが大切です。いずれ少しだけ、我が子の良さも見えてきます。そこが、その子の伸びる瞬間です。

 学校での教育も、「子どもが考える」ということを大事にしています。指示をすることは楽で、子どもも楽なので歓びます。しかし、私たちは我慢して、子どもがじっくり考える場をつくり、判断させたり、創り上げる経験をさせたり、反省をさせたりします。与えることをできるだけ減らして、考える場を大切にしているのです。私たちが「少し困ったね」というメッセージを送ると、子どもは一緒に困ってくれて、何らかの解決を見いだします。

 すぐに答えを言わないこと、これは教育的な忍耐です。学習内容に関しても、与え過ぎない忍耐が必要です。学習を始める瞬間をほめる、たまにする光る行動をほめる、頑張った瞬間をほめる。このような忍耐を積み上げて、その子自身を、自分自身で創造させましょう。

 

<れんらく>

① 個人面接

 両クラスとも、個人面接の日程をお配りしました。子どもの成長を確かめ合いましょう。それぞれ工夫をして、不公平のないようにしました。予定通りしたいのですが、どうしても都合のよくない方は、ご自分で交代の交渉をしてくださっても結構です。

② 歩走練習

 8日(水)から、歩走練習を始めます。1時間目を使い1週間にわたって続けます。毎日約1.8キロ走ります。最終日の16日(木)は、納会です。1年生は3.8キロ走ります。休まないように参加して、体力をつけましょう。5、6年生になると納会では10キロも走ります。積み上げが大切です。汗とりタオルの準備をしてください。また、体操服を毎日持って帰らせますので、毎日洗ってください。

③ 金曜日

 全国附属連盟の研究会のため昼食後帰ります。

 

<今週の予定>     下校

 6 月         2:00

 7 火         2:00

 8 水 歩走練習始め  2:40

 9 木 視力検査    2:00

10 金 弁当      1:20

11 土 <休み>    

12 日 <休み>   

13 月 個人面接1   10:50