深い学習 2011.10.3(月)
<3年生>は、今、鳴く虫の学習をしています。昆虫の学習は、チョウの幼虫を育てる体験から二回目になります。チョウの時は、孵化した幼虫は脱皮をしながら成長し、蛹の時期を通って成虫へと変化しました。完全変態の成長過程を調べました。主にモンシロチョウやアゲハチョウの、幼虫の時期の体のつくりや、擬態や、保護色などの観察をしました。卵から大切に育てた命なので、成虫になるとすぐに逃がしてやりました。そのため、チョウの体(昆虫の体)のつくりの観察はできていませんでした。
「鳴く虫の学習」は、チョウとは違い、不完全変態のコオロギやスズムシの学習です。鳴く虫は、他にも多くの種類がいます。卵から幼虫そして成虫への成長の学習はしませんが、コオロギなどの幼虫も、脱皮をしながら成長します。しかし、チョウのような完全変態ではなくて、さなぎの時期のない不完全変態の成長をします。鳴く虫の研究なので、成虫を中心にしながら、オス、メスの違い、なぜ鳴くのか、夜行性の昆虫の体の特徴、産卵などを中心に学びを進めたいと考えています。この機会を生かして、いろいろな種類の昆虫を研究したり、昆虫の体のつくりや生育場所なども詳しく調べたりしてください。「橿原市昆虫館」へ行くと、学びがさらに深まると思います。他に、比較的近くには「箕面公園昆虫館」「伊丹市昆虫館」などもあります。
<5年生>は、「流れる水のはたらき」の学習を進めています。独自学習に取り組んでいて、頑張る子どもから深い学習になりつつあります。いろいろな河川地形を調べ、その後、十津川水害、大和川調べなどに取り組みます。大和川調べでは、奈良盆地を流れる竜田川、富雄川、秋篠川、佐保川などが中心になるでしょう。昔は水量も多く、船の運行により農作物が運ばれて市が立っていた所もあったようです。奈良のこれらの川は、あちこちで付け替え工事もされていて、それらを調べる学習もしてください。大和川が王寺から大阪の柏原へ流れる所は先行谷になっていて、また、その地域が亀の瀬地滑り地帯にもあたります。かつて、そこで地滑りが起こり大和川の中に土砂が流れ込み、あわや奈良盆地が琵琶湖のようになってしまいそうな頃もありました。さらに、大阪側の大和川は、現在は西へ流れていきますが、かつては柏原で石川と合流して北流していました。数本に分流し河内平野を流れて、最後は淀川へ流れ込みました。江戸時代末期までは、大和川は、淀川の支流だったのです。江戸時代末期に、中甚兵衛の奔走により、大規模な付け替え工事が行われて、現在の大和川ができました。この付け替え工事や昔の大和川流域の資料については、「柏原市立歴史資料館」、「八尾市立歴史民俗資料館」「東大阪市立郷土博物館」などにあり、また、大阪湾岸にある「なにわ海の時空館」には詳しい展示解説もあります。柏原には、「国土交通省近畿地方整備局大和川河川事務所」があり、そこでも資料が得られると思います。何事も、学び始めると面白いものです。行動的に学びを進めると、賢くなるきっかけを作ります。独自学習を進めながら、大和川研究に深く取り組んでください。
これら資料や博物館からの調査研究をしながら、実際の家の近くを流れる大和川支流の観察もしてください。自分の家の近くの川の様子、そこから上流の様子、また、下流の様子を、実際の川から調査研究をしてください。今回は、地形や侵食・堆積や防災の学習なので、水質・生物にはあまり深くはいらないようにしましょう。
<6年生>は、酸素、二酸化炭素の地球上の循環を考えながら、「光合成、呼吸、燃焼の学習」をしています。植物と動物の生活と、環境との関わりについて考えていきます。
今後、呼吸の実験から、人体の臓器の学習へと進め、血液循環、消化吸収、排泄について取り組みます。つねに環境との関わりを考えながら進められたらいいなあと思います。6年生のこれら一連の学習も、資料調べが大切です。「人体のつくりとはたらき」について、詳しく独自学習を深めていきましょう。口、食道、胃、小腸、大腸、肝臓、膵臓、脾臓、腎臓、心臓、肺などの臓器調べがまず対象です。そしてそれら臓器のはたらきとつながりを考えます。さらに、血液、脳、神経、目、耳、鼻、歯、皮膚、骨、筋肉など、学習対象はいくらでもあります。楽しみですね。
独自学習は、課題を持ってどんどん進める子どもから賢くなります。というよりも、独自学習は、賢い子どもが賢くなるためのシステムです。上限が規制されていない学習ですので、天才的な学びができる子どもから、学力を付けていきます。中学や高校の内容まで進められる小学生が育ち、博学な知識と思考力が合わさって、真の自分の学び方が身につきます。
難波生活 喫茶店で本を読む
ドトール、クレバ、スタバ、サンマルク、イタリアントマト、青山・・。難波でよくいく喫茶店の名前です。学校と家の中間点に難波があるので、ほぼ毎日、学校の帰りには、珈琲店に1時間ほど座って、本を読むか、ノートの整理をするか、コンピュータで文章を書くかなど、贅沢な時間を過ごします。学校でも、遅くまで仕事をするのですが、喫茶店の1時間はまた違った意味で大切です。一日を振り返り、明日の計画を見通し、おたよりなどの文章を書き進めます。
日記も、この帰りの喫茶店で書きます。コンピュータをいつも持ち歩いているので、どこでも日記を書いたり、おたよりを書いたりすることができます。
なぜ真っ直ぐに家に帰らないのかには理由があります。それは、毎朝5時起きなので、家に帰ってしまうと、気力が落ちて読書も仕事も進められないからです。他人の目があるので緊張感があり、適当な騒音が眠気を飛ばします。この習慣のおかげで、ちょっとゆとりのある仕事が進められます。
同僚には難波で珈琲とは信じてもらえないで、ビールを一杯と思われがちですが、難波の珈琲店は移動書斎です。そんな生活を、かれこれ17年もしています。
<連絡>
▼3年
鳴く虫を持って来てください。昆虫図鑑や鳴く虫について書かれてある本も、準備できる人は準備してください。昆虫の体のつくりについて学習をします。頭、胸、腹の体の区分、そして足、羽、触覚、複眼、産卵管などの学習をします。独自学習をしておきましょう。
▼5年
川の相互学習をします。川の地形学習の発表をしていきましょう。V字谷、扇状地、三角州、自然堤防、後背湿地、河岸段丘、先行谷、天井川など、大和川を調べて行く上で、知っておくとよいでしょう。また、川の石の学習にも入ります。
▼6年
前回は、酸素の発生と、酸素中での鉄とロウソクの燃焼実験をしました。ロウソクが燃えた後には二酸化炭素ができましたが、鉄が燃えた後には二酸化炭素は出来ませんでした。その理由は調べられましたか。次回は、二酸化炭素の発生実験をしましょう。
▼科学グループ
これから、裏の畑に、ダイコン、カブ、春菊、アブラナ、チューリップなどを植えていきます。掃除の時間に植えますので、世話をしながら成長の観察をしましょう。種から育てている苗は、ハボタン、カーネーション、ビオラ、キャベツ、スイトピーなどが、無事に大きくなってきています。