夏休みの生活 2011.7.11(月)
夏休みは、自由に時間が使えるときです。毎日、計画的に過ごすと、いろいろな所にお出かけできます。
お出かけするときは、メモ帳とカメラを持つと取材ができます。また、行く前、行った後、本やインターネットで調べると報告書が作れます。テーマを持って進めるのもいいし、出かけてテーマを探してもいいし、出合いを楽しんでもいいし、どのようにあってもいいのですが、取り敢えず出かけることです。
家族でお出かけするのは、私の経験では5年生までです。6年は、かわいそうですが塾で過ごす人が増えているようです。思うようにお出かけできません。また、中学生になるとクラブ活動などに時間がとられて、興味に任せた調べ学習が進みません。小学校の5年生ころまでが、子どもにとっても、保護者にとっても、家族のお出かけの有意義な時間が持てると思います。
では、どんな所に出かけるといいのでしょうか。身近な所では、奈良は歴史の町ですので、いくらでも見るところがあります。自然関係では、役所や博物館や昆虫館・水族館・動物園・科学館などが企画する自然観察会や科学工作に参加するといいでしょう。申し込みがいる場合が多いので、早めに計画をして、申し込んでおくことが大切です。
旅行に出られる方は、各地の博物館、化石館、大学附属の資料館、科学館、鉱山跡、鍾乳洞、森林公園、植物園などに立ち寄ってください。
きつねTも、西表島、屋久島、白神山地、利尻・礼文島など、詳しく自然観察の旅をした経験を、今でも鮮明に覚えています。また、海外のオーストラリア、ハワイ、グランドサークル、カナディアンロッキー、アリゾナ、アメリカ東海岸などの地質見学、博物館見学も、本当に人生の大きな幹を作っているように思います。
なかなかお出かけの出来ないご家庭もありますね。そのような場合は、図書館を学びの中心にするといいのではないかと思います。図書館に通って、いっぱい本を読むという生活も、素晴らしいものです。きつねTは、塾や予備校に行っていないので、高校生の時、受験勉強はもっぱら図書館でしていました。学校のある日は、高校の食堂で少し夕食を食べてから、学校近くの図書館によって午後9時まで勉強して帰りました。日曜日や、夏休みは、弁当を持って、一日中図書館の自習室で勉強していたように思います。そのころの、自分で勉強する経験は、大学に行ってから、また、教師になってからも、とても役にたっていると思っています。
高校生の時は、図書館に居たと言っても自習室通いでしたが、大学生の時は、文学作品を片っ端から読んでいました。学部は理科系のはずなのに、なぜか日本文学をずっと読んでいました。学校まで片道2時間かかりました。その間ずっと片手に本を持ち続けた生活をしていたので、二日に一冊ずつぐらい読みました。自分の家が本屋をしていたので、文庫本を読み、さらに文庫本ではおいつかなくなり、文学全集を端から読んでいました。
また、大学を出て直ぐに科学教育研究所に就職が決まりました。そこでの4年間は、人生の中で一番たくさん本を読んだ時期でした。大学で読んでいたのは文学作品ばかりですが、研究所では、教育関係の本を4年間で800冊ほど読んだと思います。研究所は部屋が広かったので、自分で買った本をあちこちに置いていて、研究所を出るときにはトラックに一杯の本の引っ越しになってしまいました。
これまでのことを思い出すと、本当にマニアな生活をしていたと思います。自分一人で居る時間、考える時間がたくさんあったなと思います。
研究所を出て、堺市の小学校に務めてからは、車で通い、さらに、次々授業を進めるのが大変で、なかなか本を読む生活はできなくなりました。しかし、こぎつね小学校に転勤してからは、通勤が長くなり、また、帰りには難波喫茶店生活もするようになり、かつてのような読書生活が復活するようになりました。丁度、高校生の時、図書館に立ち寄ってから帰る生活に似てきているように思います。
いろいろ、自分のお出かけのこと、読書のことを書いてしまいました。この夏の私のしごとは、我が校の100年誌を仕上げることです。読書をしている場合ではないのですが、時間を上手に使って、価値のある夏休みの時間を過ごしたいと思います。
子ども達の夏休みの生活は、保護者と一緒にしっかり考えて、計画を立てましょう。子どもが自分の足で歩み、ゆったり考える時間を持つようにすることが大切です。余り母が手を取り、指示をしていると、「考えない子ども」になってしまいます。
自覚的に生きる子ども、自律した学習ができる子どもに育つよう、見守りましょう。
きつねTの「自然の声」を聞く
夏休みの理科からの宿題は、三つあります。
①さんぽ(お出かけ)をする。
②本を読む。
③こぎつねブログを見る。
とにかく、自分で勉強しましょうということです。塾だけにたよらないで、「自分の足で行動し、自分の意志で本を選び、自分の頭で考えること」が大切です。理科の情報は、夏休み中もブログでお知らせしようと思います。時々見てくださいね。
学校のヒマワリの様子、メダカ池のハスの花の様子、星のこと、石のこと、化石のこと・・、自分から声を出さないものたちの小さなささやきに耳を傾けてもらうことが、理科教育の目的です。地球上の生命のしくみを知る、自然現象の法則を知ることです。常に自然の中に身を置き、自然のささやきを聞くことが大切です。私達は、自然の中で生まれて、自然の中で生きているのですね。
ブログに、「顕微鏡を持っている人にはケイソウ土をあげましょう。こぎつね研究室までもらいにおいで」と、発信しておくと、2年生を含めて10人程がもらいにきています。早速、珪藻化石の顕微鏡写真を撮ってくるこぎつねもいました。自然の声をきいているなと、嬉しく思います。
<連絡>
▼3年
「風やゴムで車を走らせよう」というテーマで学習をしています。9月にもう少しその続きをします。次に、虫眼鏡で光を集める、鏡で光を反射するなどの学習へと進みます。すでに、虫眼鏡で紙をもやす実験をしている人もいました。
▼5年
お天気の学習を進めています。夏休み中に台風が来たら、その時の新聞の天気図を集めておいてください。その資料を基に、レポートを書きます。
▼6年
大地の学習が終わり、植物の光合成の学習を進めています。前回、葉のでんぷん調べ、茎の中の水の通り道である道管の観察をしました。9月には、水の蒸散実験、気孔の観察などをしていこうと考えています。
▼臨海合宿の礒観察
礒観察について、今一度、連絡します。今年は三日目が干潮になるので、礒観察をします。観察後は、全ての生き物を元の場所に戻します。
<持ち物・服装>
◎必ず・・軍手、岩についた貝を捕るドライバー、帽子、靴(今年は水着は着ません)
◎あればよいもの・・小さな網、礒の生き物図鑑、生き物を入れる容器