密度の学習 2008.10.6(月)

 

5年生>

1.上皿天秤を使う

 密度の学習を5年生でしました。まず、上皿天秤での測定の練習として、1円、5円、10円、50円、100円硬貨の重さを測定しました。これらは、重さ大きさが正確に作られているので、測定値が合っているか、インターネットで調べられます。1円は1g、5円は3.75g、10円は4.5g、50円は4g、100円は4.8gでした。全部きっちり測定できたグループは、案外少なく、10分の1の範囲で、微妙に間違えました。しかし、この活動を通して、分銅の使い方は、おおよそ理解したと感じました。

 

2.立方体の木の密度

 次に、密度の学習をします。最初に、二種類の木材の密度を求める学習をします。学習の始まりは、密度という言葉について、辞書で調べることからです。「ものの単位体積当たりの重さ」などのような説明があります。単位体積というのも調べます。ここでは、1㎤を活用します。

 密度=重さg÷体積㎤

です。今回使用した木材は、立方体ですので、立方体の体積は、一辺×一辺×一辺で求めることが出来ます。一辺が3cmだったので、

 重さg÷27㎤

で立方体の密度を求めることが出来ます。白い木の立方体は、重さが14gだったので、密度は

 14÷27=0.52

黒い木の重さは、29gでしたので、

 29÷27=1.07

と求められました。

 密度が1よりも大きいと水に沈みます。1よりも小さいと水に浮きます。白い木と黒い木を、水の中に入れました。白い木は浮き、黒い木は沈みました。

 

3.鉄球の密度

 次は、鉄球の密度の計算です。鉄球の密度を出すのには、球の体積を求める必要があります。球の体積はどのような公式で出すことができるのかから調べます。「5年生のくせに、誰も知りませんか?」と、ちょっといじめてから、調べさせると、さすが広辞苑には載っています。広辞苑を持っている子どもだけ、手を上げることができました。

 球の体積=4/3×π×r3

とわかりました。しかし、多くの子どもたちは、書かれてある意味が分かりません。πは円周率3.14を使います。r3とは、半径を3回かけることです。これで、球の体積の公式は理解できました。しかしまだ、球の半径rが分かりません。自分達でこれも測定をします。球を平行な板で挟みこんで、直径の長さを計測して、その半分を求めます。

 計算は、電卓を使い、各班のデータが出ました。鉄の比重7.85にほぼ近い数字を、各班が求めることができました。驚きでした。

 

4.金(きん)の密度

 キツネTは、金貨を持っています。10万円金貨です。星組さんは、午後からも授業がありましたので、金貨の密度を計算しました。直径3cmで厚さ2mmの円柱形です。円柱の体積は、

 (半径)2×π×高さ

ですので、簡単に出せます。金貨の比重は14.1でした。純金の密度は19.3です。

 

5.水を使った体積測定

 水を使って体積を求める方法があります。石などは、形が球や円柱や立方体でないので、容器に水を一杯に入れて、石をつけてこぼれた水の量を測定する方法があります。また、メスシリンダーに入る大きさなら、石を入れたときに増える水の量が体積です。

 水は、1g=1㎤なので、ペットボトル1リットルは、約1㎏になります。

 

6年生> 酸と金属

1.塩酸に溶ける金属の実験

 6年生は、塩酸をはじめいろいろな酸やアルカリ水溶液に金属を溶かしています。今回は、塩酸に溶けた金属を取り出してみました。

 塩酸にアルミニウム、亜鉛、鉄、マグネシウムを溶かしてみました。中でも、マグネシウムはとても激しく溶けます。科学グループの人にマグネシウム実験をしてもらいました。

 最初に、参考書を使って調べ学習をします。それぞれの金属は、塩酸に溶けて、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄、塩化マグネシウムになるようです。溶ける時は、水素を発生します。

 溶けた金属は、塩酸と水酸化ナトリウムを中和させた時にできた食塩(塩化ナトリウム)を取り出したときのように、蒸発皿で水分を蒸発させて取り出します。

 この時、塩酸と金属が完全に反応してしまうように、金属を多めに入れました。もし、金属が少ないと、塩酸成分が水溶液中に残ってしまい、蒸発させるときに、塩酸の蒸気である塩化水素が空気中に出てきます。これはとても危険です。鼻や喉の粘膜で、再び塩酸に戻るからです。この実験は、小学校でする危険な実験の一つです。

 さて、実験は、1・2班は塩化アルミニウム、3・4班は塩化亜鉛、5・6班は塩化鉄、7・8班は塩化マグネシウムを取り出します。

 窓を開け放して、換気扇もつけて、実験用ゴーグルをかけて蒸発させます。今回は、それ程塩化水素の匂いが漂うことはありませんでした。

 実験後、蒸発皿には、

塩化アルミニウム→白い粉

塩化亜鉛→白い粉

塩化鉄→黄色っぽい粉

塩化マグネシウム→白い粉

が、現れました。

 これらの粉は、元の金属と性質が違っているか、水や塩酸にもう一度溶かしてみることにします。金属と同じ性質なら、水には溶けない、塩酸には、水素の泡を出して溶けます。

 

2.結果について

◆塩化アルミニウムAlCl3

 塩酸には溶けますが、水には溶けにくく白く濁ります。これは一部が酸化アルミニウムAl2O3になっている可能性があります。

◆塩化亜鉛ZnCl2

  溶かす前から、空気中の水分を吸って液体状になってしまいます(潮解性)。

◆塩化鉄FeCl2

 塩酸にも、水にも溶けて、水溶液が黄色くなります。

◆塩化マグネシウムMgCl2

 「にがり」成分です。水に良く溶けるはずです。しかし塩酸には溶けますが、水に入れると白く濁って溶け残りが出ます。これも酸化マグネシウムMgOに一部なっているのでしょうか。

 

 ■ お知らせ ■

<読書>

 曽爾高原で3年生が色紙に詩を書いた時、縦書きの詩を左から書き出した人が10人以上もいました。読書不足だと思います。

<3年>

 晴れたら、虫眼鏡を使った活動をします。曇ると、電気の学習をします。

<4年>

 上弦・下弦の月の動きを満月の動きと比べます。

<5年>

 川の学習の計画を立てます。家の近くの川が載っている地図を持っている人は、持参してください。今回は、自分の家の近くの川の観察をしてもらおうと思います。

<6年>

 火山、地震、地層の学習の計画を立てます。今週の学習は、恐竜の学習から入ります。資料を持ってきてください。酸アルカリの紫キャベツの実験を終えた人から、フィールドノートに、火山、地震、地層の学習に取り組んでください。