標本作り 2008.9.16(火)

 

1.貝の標本

 5、6年生は、白浜臨海合宿の時に採集した、貝と海草の標本を提出しています。6年生は、昨年にまして、標本の整理方法を工夫して、わかりやすく展示しています。5年生は、初めてですが、工夫された標本が多くあります。昨年感じたことですが、貝の標本の下に青や水色の色画用紙を敷くと貝が見やすいように思いました。

 貝の名前を調べるのはかなり難しく、苦労されていることが分かります。そこで、数人に話を聞いてみました。

キツネT「貝の名前はどのようにして調べましたか。」

Aさん「自分で調べて分からないのは、大阪自然史博物館の標本に名前をつけてくれる催しに、持って行って調べました。中には、きちんと調べられているものもあって、よく調べているねとほめてもらいました。さすがに、博物館の人は、よく知っておられました。」

Bさん「インターネットの貝のページを見ながら、調べました。よく似ているのがあって、難しかったです。」

Cさんの母「本当に時間がかかりました。先生、私の夏休みを返してといいたいぐらいです。」

Dさん「普通の並べ方をしていると目立たないので、アルバムのように、お母さんがしてくれました。名前は一緒に調べました。」

Eさん「おじいちゃんが、貝を集めている人で、おじいちゃんに名前を調べてもらったり、もう一度、白浜に採集に行ったりしました。大きな貝の図鑑も、おじいちゃんから借りました。」

Fさん「いつも貝のレポートを夏休み明けに書くので、貝の特徴をそれぞれに調べておきました。今回は、貝のレポートがなかったので、残念でした。」

Gさん「今年の臨海は、朝の散歩が雨でなくて、貝をたくさん拾うことが出来ませでした。磯観察も楽しみにしていたけど、雨と波が高くて出来ませんでした。貝の標本を作るのに困りました。家族で旅行に行った時に拾った貝も標本に入れました。」

 

2.昆虫の標本

 三年生の数人は、9月に昆虫の学習があるので、昆虫の標本作りに挑戦していました。本格的な昆虫標本作りをしている人もいるし、見よう見まねで取り組んでいる人もいます。子ども自らが興味を持って取り組み始めると、科学者の道へと進む人も現れるかもしれません。

 

3.分類の学習

 科学者になっている人の中には、子どもの頃、昆虫採集、標本作りが大好きだった人も少なくないようです。貝や昆虫、そして春に取り組んだ植物の標本も一緒ですが、物を分類して整理するということは、科学の考え方の基礎にあたります。

①ものの違いを見分ける。

②分類する。

③分類同士の関係や、分類の構造を考える。

④環境適応、進化、成因などの視点で、分類の性質を考える。

等、の考察をしていきます。近々、3年生は、木の葉の分類、岩石の分類にも取り組んでいきたいと考えています。木の葉の形に興味を持ったり、いろいろな岩石、鉱物、化石などを集めたりしていってください。

 石はどこでも拾えます。川原、海岸、山の崖、土の中、地層の中、家の近くの空き地で拾えます。拾って、洗って、箱に並べてごらん。

 

4.星座の学習

 今回、3年生と4年生は、共に星座の学習をします。本来、4年生で学習するのですが、3年生は来週、曽爾高原に合宿に行きます。晴れたら、夜に星座の学習をするからです。

 フィールドノートに、星座の学習をしてください。どんな星座が見られるのか、星がどんな並び方をしているのかを学習します。

 北の空には、カシオペア座と北極星が見られます。奈良のように、北の空が暗い場合、高度は低いのですが、北斗七星も北西の方角に見られます。

 天頂には、夏の大三角を作る、白鳥座、こと座、わし座が見られます。それぞれの星座の中の一等星である、デネブ、ベガ、アルタイルをつないでつくる三角です。南の空には、さそり座といて座があります。

 夜、少し遅い時間になると、東の空に、アンドロメダ座、ペガスス座などが見られます。アンドロメダ座には、有名なアンドロメダ大星雲があります。望遠鏡や双眼鏡で、位置を確認することができます。アンドロメダ大星雲は、私たちの銀河に一番近い所にある星雲です。私たちの銀河とアンドロメダ星雲の間には、星はありません。

 カシオペア座から白鳥座、そして、いて座にかけて天の川が見られます。曽爾高原ですっきり晴れると、天の川が見られる可能性があります。天の川は、私たちの太陽系を含む銀河を横から見ている姿です。よく晴れた暗い夜空では、淡く雲のように見えるのですが、実はたくさんの星の集まりなのです。双眼鏡や望遠鏡で見ると、一つ一つの星として観察することができます。いて座のあたりが銀河の中心なので、一番星が集まっています。

 星座を形作る星は、恒星(こうせい)と言い、全て銀河の中の星です。私たちの観測では、ほとんど位置を変えることなく、同じ星座の形を作ります。

 しかし、明るい星で、どんどん位置を変えていく数個の星があります。それらは、惑星又は彗星と言います。地球と同じように太陽の周りを回っている星です。9月では、太陽が沈んだあと直ぐに、西の空に見えるのが金星と火星です。そして、すっかり暗くなってから南の空に明るく見えるのが、木星です。これらは、星座を形作る星ではありません。

 さて、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読んだことがありますか。ジョバンニとカムパネルラが、銀河鉄道にのって、白鳥座から、わし座、さそり座、南十字へと旅をします。どんなルートを辿ったのか、実際の星座の間に線路を描いて見ると面白いのではないでしょうか。

 

 

 ■ お知らせ ■

<読書>

 全国学力調査で大阪が下から数番のところにいるということで、府下の全学校で読書指導をするようです。キツネTも昨日、天牛古書店で4冊買いました。

<3年>

 虫の種類を調べます。昆虫と昆虫図鑑を準備してください。コオロギもカマキリもトンボも、それぞれ多くの種類があることを学びます。

<4年>

 前回は、太陽の動きの学習でした。今回は、「月の動き」の学習をします。月の観測レポートを持ってきてください。

<5年>

 てこのはたらきを使っている道具を、一つ準備してください。てこの支点、力点、作用点の位置と、その働きを学習します。

<6年>

 塩酸、水酸化ナトリウム水溶液と、金属の反応の学習をします。参考書を持ってきてください。化学反応式を書ける人は、予習をしておいてください。