植物の標本 2008.7.14(月)

 

 3年生、4年生は、春の植物標本を作りました。最低10種類出してくださいという課題で、押し花をしてもらいました。学校から出かけた「春のさんぽ」で、ほぼ10種は採集しましたが、それ以上に春の植物30種、40種と家族で取り組んでくれた人もいました。春の植物の通になったと思います。キツネTも、今年新たに覚えた植物がいくつもありました。

 植物の名前を調べる時、図鑑を見る習慣、図鑑を調べる体験ができたのではないでしょうか。

 図鑑は、とても大切な理科の事典です。国語の辞書と同じです。キツネTは、国語辞典を、とてもたくさんの種類持っていて、担任で国語の授業をしている時は、常に複数を使って、いろいろ調べながら子ども達と学習を楽しんでいました。

 

1.3年生の昆虫研究

 3年生は、昆虫の研究をして欲しいと思います。自分でいろいろな昆虫を飼育して、その観察記録をとったり、デジカメで昆虫を撮影して、その特徴を記録したりしてみてください。デジタル標本がいいのではないかと思います。

 本物では、チョウの標本は、少し難しいのですが、甲虫類は、死んだらそのまま、標本にします。昔は、防腐剤を注射したりする人がいましたが、それはしません。そのまま、虫針で刺して、標本にできます。カブトムシ、クワガタ、ハムシ、コガネムシ、カミキリムシなどは、そのようにして標本にします。セミも一緒です。

 バッタやカマキリやトンボは、少し標本作りが大変です。セミやチョウやトンボ(ヤゴ)などの幼虫の抜け殻標本は、とても簡単です。集めて標本にしましょう。

 

2.貝の標本

 5、6年生の白浜臨海合宿では、現地で拾った貝の標本を作ってもらいます。 朝の散歩の時や、磯観察の時に、時間を上手に使って浜辺で多く貝を拾ってください。サクラガイなど割れやすいものもあるので、それらを入れる小さなプラスチックケースを持って行くとよいでしょう。

 標本作りは、採集する時点でほぼでき上がりの良し悪しが決まります。毎年の様子を見ていると、ぶらぶらしているだけで、貝を拾えていない人がいます。また、珍しいタカラガイなどばかりを探して、よく見かける二枚貝や巻貝を拾えていない人もいます。その浜ではあまりに多くあって当たり前ですが、それらを拾えていないということです。

 生きている貝は拾わないようにします。拾うのは貝殻だけです。生きている貝は、煮て中身を全部取り出し、乾燥させて、標本にするという処理をしなければならないので、大変です。

 家に持って帰ると、先ず仲間分けをします。二枚貝と巻貝に分けます。次に、詳しく分類して、箱に木工ボンドで貼り付けて名前を付けていきます。昨年の標本を見ていますと、青い色画用紙に貼り付けた標本が、とても綺麗に見えました。標本が綺麗に見える工夫をしてみてください。

 名前を調べる時は、面倒ですが図鑑を使ってください。図書館で借りたり、インターネットで調べたり、博物館で調べたりしてください。大変ですが、「自然の多様性」について学ぶ基礎になります。貝の標本は、防腐剤を入れなくても腐ったりしないので、ずっと長く残すことができます。子どもの時に作った作品が、大人になっても見ることができます。

 理科の学習は手間がかかります。おそらく親子で分類しながら、次のような会話があると思います。

子「ぜんぜん名前わからへんわ。もう、調べるのがいやになってきたわ。」

親「なんでキツネ先生はこんな手間なことばかりさせるんやろうね。」

子「本当や。理科ぎらいになるわ。」

親「出された全部の作品、先生もちゃんと見てないと思うから、まあまあいい加減にやっておこうよ。」

子「そやそや。」

 このような、大阪弁の漫才のような会話が聞こえてきそうです。親のなにげない一言が、子どもの理科離れを作る場合もあります。何事も前向きに取り組んでいきましょうね。

 

3.海草の標本

 白浜臨海合宿では、海草の標本も作ってもらいます。5種類ぐらいが目標ですが、それ以上は大歓迎です。磯観察の時に、海草を採集してください。しらら浜に打ち上げられている海草にも、いろんな種類があります。

 チャック付きのビニル袋は学校で配りますので、それに入れて持って帰って、標本を作ってください。作り方は、しおりに書いています。

 これまでによくある失敗は、折角持って帰った海草を、ビニル袋に入れたまま1週間放置して、全てドロドロに腐らせて標本にできないというようなことです。

 持って帰ると直ぐに洗面器のようなところに真水を入れて、そこで海草を綺麗に洗い、直ぐに画用紙に貼り付けて標本にすることです。また、乾くときしわしわになるので、上から押さえながら乾燥させるようにします。

 

4.中2・昆虫の標本

 附属中等学校の夏休みの理科の宿題は、1年生が押し花で、2年生が昆虫標本だと聞いています。押し花は、なんとか自力で出来るのですが、昆虫標本が難しいようで、キツネTが、理科学習のアフターサービスとして、昆虫標本の作り方を希望者に指導する場合があります。

 今年は、ボランティアで図書室の本の整理をしてくださっている方の子どもさんが中学2年生なので、その母が中心になり、キツネTとの時間調整をしてくれています。キツネTのプール指導の日が、7月22日ですので、その午後に少し説明しようかなと思っています。

 

■ お知らせ ■

<読書>

 日頃は、日記やドリル、そして塾やお稽古通いなどで、子ども達は忙しいと思いますが、夏休みには、読書のための時間を取ることができると思います。

 古本屋、古本市へ定期的に出かけて、本を買い集めましょう。夏休みの間に、本を10~20冊ぐらいは読むようにしましょう。科学、理科の本も、数冊入れて欲しいと思います。

 夏には、大阪長居の博物館でダーウィン展があるので、昨日、進化論関係の本を、天牛書店(古書)で、2冊買いました。少し高かったけれど、定価の半値以下なので、思い切って買いました。

 「キツネ先生のフィールドノート」は、今、8ページまで皆さんに配っています。現在は、「東京周辺博物館さんぽ」を書いています。夏休みの間に、あと二箇所ぐらい書いていきたいと思います。たぶん「大阪周辺科学さんぽ」を、ダーウィン展を中心に、進化論の話で書こうかな。