電気を作るとは 2008.6.2(月)
今週のこぎつねも、電磁気学研究室で、実験を進めました。
「電気はどのようにして作られていると思いますか。」と、キツネ先生が尋ねました。
S:「手回し発電機で、電気をつくる仕組みを調べたいです。」
T:「家で手回し発電機を使ったので、それを思い出して考えたいです。」
U:「ハンドルの回し方を工夫して、LEDや豆電球やモーターやブザーが、どのように働くか、乾電池の時の実験と比べてみたい。」
V:「1分間回すと、10分間使えると書いてあったが、少ししかラジオが使えなかったので、発電の仕組みを調べたい。」
などのめあてを持ちました。
そこで、手回し発電機の中の仕組みについて、予想してみることにしました。
W:「モーターが入っていると思います。」
X:「風力発電機のように、何かを回して、電気を作っていると思う。」
Y:「スイッチが入っていて、ハンドルを回すとスイッチが入って、中の電気が出てくるようになっていると思う。」
Z:「歯車がついているので、歯車で電気を作っていると思う。」
A:「回るときの摩擦で、電気を作っているのではないかと思います。」
B:「磁石とコイルが関係して、電気を作っていると思う。」
などの、子どもらしい予想ができました。
実験では、手回し発電機を使って、モーターを回したり、手回し発電機どうしをつないでみたりする活動をしました。
結果は、
C:「発電機のハンドルの回す向きを変えると、モーターの回る向きが変わった。そのことから、手回し発電機の回す向きを変えると、電気が逆に流れると思う。」
D:「発電機同士をつないで回す向きを変えると、もう片方のハンドルの回る向きが変わった。モーターを回しているときと同じようになったので、発電機の中には、モーターが入っているのではないかと思う。」
と、言いました。そこで、モーターを回すと、本当に電気が流れるのかをこぎつね達は調べたくなりました。そこで、キツネ先生が、モーターの軸に糸を巻いて回すことができることを教えると、こぎつね達は、モーターの軸に一生懸命にこまのように糸を巻いて、引っ張っています。
E:「豆電球が、一瞬だけついた。」
F:「LEDは、モーターに接続する向きが難しいけど、調べてつなぐと、LEDは明るくついた。」
これらの実験から、モーターが回ることで、電気が作られると、こぎつね達が考えるようになりました。
続いて、キツネ先生が「先生実験」をしました。風力発電の実験装置(モーターが2台ついているのが見える風力発電機)に、扇風機で風を送りました。そうすると、モーターが回って、電気が発生して、ブザーがなったり、LEDがついたりしました。でも、豆電球はつきませんでした。
こぎつね達は、この結果を見て、風力発電も、モーターを回して、電気を作っていることがわかりました。しかし、不思議に思ったことが一つありました。それは、LEDは、乾電池1個ではつかないで乾電池2個の時はじめてつきました。また、豆電球は、乾電池1個でもつきました。この風力発電の時は、乾電池の実験の時と違った点灯の仕方をしています。不思議だなあと思いました。キツネ先生が、「電圧はあるけれど、電流量が足りないのかなあ」と、独り言を言っているのを、賢いこぎつねは、聞き逃しませんでした。
次に、風力発電機に手回し発電機をつないで、手回し発電機を回すと、風力発電機の羽が回りました。ちょっとへんな風景ですが、これは、風力発電機についているモーターに電気を流して、羽を回したことになりました。これは、本当の大きな風力発電の機械でも同じことで、海岸に並ぶ大きな風力発電機に電気を流すと、風を発生させることができるということです。こぎつね達はこれらの実験をして、手回し発電機の発電の仕組みについて考えを深めたようです。
考察のノートを見てみましょう。
<こぎつねG>
観察すると歯車が回っていて、その先を見るとモーターがついていました。なので、モーターで電気ができているのだと分かりました。手回し発電機を回すと、つないだもう一つの手回し発電機が回ったので、モーターが入っていることは確実です。また、風の力でモーターを回すと、LEDやモーターがつきました。このことから電気がモーターで作られることが分かりました。今日の学習から発電機の仕組みは、ギアや回す所をつけて回しやすくしてモーターを回して電気ができることが分かりました。また風力発電では豆電球がつかなかったのでなぜなのか知りたいです。LEDやブザーのことについても分かったのでよかったと思います。
<こぎつねH>
今日の実験によって、手回し発電機は、モーターのプロペラをつける所に糸を巻いて、引っぱったのと同じようになっていることが分かった。他にも、手回し発電機は、乾電池とはちがって、たくさん発電できるということが分かりました。だから、乾電池でつかないものも、手回し発電機ではつくのもありました。たとえば、LEDなどです。それが強く発電してしまってLEDを切ってしまった班もあったので、すごい発電力だなあとびっくりしました。手回し発電機は、回す方向を逆にすると、逆に電気が流れることも分かりました。
☆ ☆ ☆ ☆
今日のこぎつね達は、発電機の仕組みについて追究をしました。大きな水力発電、火力発電、原子力発電も、実は大きなモーターを水の力や、水蒸気の力で回しています。昨年行った、大阪の火力発電所の見学では、発電機用の大きなプロペラを見ることができました。
■ お知らせ ■
<3年>
太陽の動きと温かさ調べをします。また、虫めがねを使って、太陽の光を集めたりします。しばらく、太陽関連の勉強をしようと思います。しかし、お天気が良くないようなので、太陽や太陽系などの資料なども持ってくるようにしてください。
<4年>
来週、乾電池、光電池を使って、電気の流れ方の学習をします。電流計、電圧計などを使った学習へも発展しようかなと思います。独自学習をしっかりしましょう。
<5年>
天気の変化を調べよう。気温、湿度、気圧、雲の種類、雲の動き、天気図、台風などについて、学習をしていきましょう。
<6年>
今回の学習で蓄電池として使っているコンデンサの仕組みについて、おもちゃなどの道具を使って、実験をします。
<科学G>
集会発表を終えたので、個人追究に入っていきます。個人で、実験、観察をします。