電気を作って使ってみよう  2008.5.26(月)

 

 6年のこぎつね達は、発電機付きの電灯やラジオを家から持ってきてくれました。今日はそれを使って、電磁気学研究所でしくみについて調べます。今日は、奈良女子大学の学生約60人も見ている中での研究です。

 「今日の学習のテーマは、『電気を作って、使ってみよう』とします。みなさんのめあてはどうですか。」と、いつものようにキツネ先生が聞きました。

G:「今日は手で回して電気を作ると思うので、楽しみです」と言いました。続いて、

H:「手回し発電機は、どんな仕組みか、どのように発電しているのか調べてみたいです」と、めあてを深めていきました。

I:「昨日、家の発電機付きのライトを調べると壊れていました。前使った時を思い出してみると、少しの力で、電灯やラジオがついたと思います。」

J:「手回し発電機は、何回ぐらい回すと、どれくらいの長さ、電灯がつくのか調べてみたいです。」

K:「僕はたぶん、モーターを回して発電していると思います。」と、発表しました。

 「学習のめあて」を言いながら、どんどん学習の見通しがはっきりしてきます。さすが6年生のこぎつね達です。それぞれの学習のめあてが決まりました。では、研究に進みます。

 キツネ先生が、「手回し発電機付き電灯・ラジオのしくみを考えよう。」と、ホワイトボードに書きました。予想をこぎつねが言います。

L:「手で回して作った電気がモーターに入って、その電気でLEDがつくと思う。」

M:「手で回すと電気が起きてラジオや電灯がつくと思う。」と意見を言いました。

こぎつねLMの予想は似ているようで少し違っていました。モーターに視点を当てているようですが、どのようにモーターが働いているのでしょうか。

 手回し発電機付きライトやラジオを持ってきてくれたこぎつね8人が前に並んで、その道具を、一人ひとり紹介していきます。それらをまとめてみると、

▼発電のしくみ

①回すハンドルがついているもの。

②にぎるところがついていて、中にはずみ車が入っているもの。

▼ライトのつき方

①回している間だけついているもの。

②しばらく回すと、ライトが点灯しているもの。

▼作った電気を使うところ

LEDライト

②ラジオ、テレビの音声

③ブザー

④携帯電話の充電端子

 8人のこぎつねが持ってきてくれた道具を観察して、以上のようなことが分かりました。考察をします。

N:「中に何が入っているのか見てみたいです。」

O:「手で回しているときだけでなく、その後もLEDがついていたので、電気をためておくことができると思います。」

P:「テレビやラジオを聞くことが出来るので、災害の時に便利だと思います。」

Q:「回したときだけでなく、電気をためる仕組みがあるのかな。」

R:「数秒だけ回すだけで、長く使える仕組みはすごいなあと思いました。」などの考察や感想が続きました。

 キツネ先生も「こんなにいろいろな形の道具があるとは思っていませんでした。いい観察ができました。持ってきてくれたこぎつねのみなさん、そして持たせてくれたお母さんお父さん有難う御座いました。」と言いました。そして、

「しくみは、①電気を作るところ、②電気をためるところ、③電気を使うところ、があることが分かりました。」とまとめました。

 

 次に実験です。

実験

 いろいろな素子の特性を調べよう。

 ①豆電球とLEDの働き方を比べる。

 ②モーターと電子ブザーの働き方を比べる。

 それぞれの実験は、乾電池を使って進めることにしました。実験を進めるに当たり、表(チャート)に予想や結果を書いてまとめるようにしました。こぎつね達は、自分のノートに、表を上手に書いていきます。キツネ先生は、表の中に、予想と結果を一緒の表に書きましたが、予想と結果の表を分けて分かりやすく表現しているこぎつねもいます。

 予想を立ててから、実験を始めます。前に一度、LEDやブザーを使っているはずですが、その特性について忘れているようなので、学習が新鮮です。特にLEDやブザーの特性は、きっちり間違った予想を立てます。それらには極性があったのです。

 実験は、2人~3人のグループで進めます。少し騒がしくはなりますが、グループで協力して楽しそうです。

「あれ、LEDは乾電池一個ではつかないなあ。」

「そうそう、LEDは、豆電球と違って、+と-が決まっていたよ。」

「ブザーも、LEDのように、+と-があって、赤い線を乾電池につないだときだけ鳴るよ。」

などと、言いながら実験を進めています。中には

「キツネ先生、このLEDどうしてもつかないのですが」と言ってきます。見に行くと、乾電池が、+--+の直列になっています。そんなことをしながら、こぎつね実験は進んでいきます。

 「次回は、これらの素子を手回し発電機で作動させましょう。」とキツネ先生がいうと、こぎつね達は「やったー」と喜びました。

 

 

 ■ お知らせ ■

<3年>

チョウの体について学習をします。チョウの成虫の体を観察します。また、温度計を使って、温度の測定もします。フィールドノートに、家で測定したデータを、表やグラフに表してみましょう。

<4年>

光電池と乾電池と豆電球の学習をします。光電池を持ち帰っていますが、どんな実験をしてみましたか。

<5年>

動物の誕生の学習をします。なにか一種類、動物(魚類、両生類、爬虫類、哺乳類)の誕生の資料を持ってきてください。人の誕生(教科書)と比べて、学習をします。

<6年>

蓄電の学習に入ります。コンデンサを使います。乾電池1個か2個で動く、モーターを使ったおもちゃがあれば、それを蓄電したコンデンサで動かしてみましょう。4年生の時の、乾電池で走る車でもいいかな。

<科学G

 今週の金曜日、集会発表です。5つのグループに分かれて、実験をします。