あおむし日記  2008.5.12(月)

 

 どの学年のこぎつね達も、フィールドノートを持っています。3年生のこぎつねは、チョウの幼虫の成長について、観察したことをフィールドノートに書いています。科学者の観察の方法です。

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 今日の学習は生物学教室で行います。キツネ先生が、「みなさんのフィールドノートの記録をもとに、飼育しているチョウについて、観察して発見したことを発表しましょう」と言いました。

E:「モンシロチョウの卵に黒いものがついていました。卵の大きさは1㎜ぐらいです。その卵から幼虫が出てきて、上から卵のからを食べました。ずっと部屋にいれているとだんだん元気がなくなってきたので、外に出してみました。卵にも元気がわいてきたのか、卵から幼虫が生まれて3匹になりました。はっぱばかりだったので、花もいれてみると、気持ちがよさそうでした。」

 測定をしているのがとてもいいでね。幼虫の健康状態をしっかり見ているのは、飼育観察の基本です。

F:「卵のさいしゅうをしたとき、長さは1cm2㎜の幼虫がいた。緑と黄色の幼虫がいて、さわってみるとぴくっと動いたので、ちょっとびっくりしたと思いました。そして、幼虫が動いたあとがあって、白い太いせんがあって、その中に黒い点がありました。さわってみるとかちこちでした。そして、たくさん葉っぱを入れたのに、たくさんへっていることが分かりました。いっぱい食べてくれてうれしいです。さっきの黒いものは、うんこだと思います。」

 幼虫は、つるつるの壁も登りますが、その時、糸をはきながら移動することを見つけています。詳しい観察です。

G:「すごい勢いで葉を食べる。生まれたときは3㎜ぐらいある。だいぶ大きくなるとケースの上に上がっていく。葉は、やわらかい所だけ食べていた。さわると丸くなる。あんまり動かないで、その場で葉を食べていました。歩いている時はあまりない。」

H:「生まれたときは、オレンジ色。上から卵のからを食べていた。一時間ぐらいたって、葉っぱを食べ始めた。一日たって、脱皮をしはじめた。少しおおきくなって、色が緑色になった。今までは少しずつ食べていたけど、脱皮をしたら食べるスピードが急に上がった。キャベツをいつもよりたくさん入れた。そして二日後二回目の脱皮をした。また、少し大きくなった。卵と比べるとすごく大きい。」

I:「4月26日に、モンシロチョウの卵をとった。卵は1㎜ぐらいで、小さい。卵からかえった幼虫は黄緑色。5月1日、ナノハナの葉っぱが少なくなって、フンが少し大きくなってきた。5月3日、3㎜になった。ふんは毎日いっぱいして、だんだん大きくなってきている。5月6日、キャベツを入れてみた。キャベツもいっぱい食べている。2cm2㎜ぐらいになった。一日たつごとに、だんだんフンが増えている。」

 卵から連続した観察をしています。大きさの変化、体のつくりの変化を、測定とスケッチで表現しています。食べる量、フンの量、体色、動きなど、生物の健康状態が分かる観点ですね。

J:「私の卵は1㎜くらいでした。色は黄色でした。生まれて2㎜くらいの小さな幼虫でした。だんだん大きくなって、今は2cm5㎜の大きな幼虫です。よく見ると足が10本ぐらいついていました。一日で、フンまみれです。キャベツもたくさん食べていて、とっても大きいです。でも、今日見ると、大きい幼虫は、ハチに卵を産みつけられていたみたいです。いつ産みつけられたのか分かりません。かわいそうです。せっかくずっと大きくなって、順調だったのに残念です。」

 アオムシコマユバチという寄生バチに、卵を産みつけられていましたね。自然界で、モンシロチョウの幼虫が無事にチョウに育つのは、とても大変なことだと分かります。でも、それが自然界のバランスですね。

K:「アゲハチョウには、4㎜ぐらいのうすい黄色の模様がありました。アゲハチョウはモンシロチョウとちがって、いつもおもてにいるので、明るい所が好きだと分かりました。私のアゲハチョウは、ミカンの木の新芽が好きだとわかりました。モンシロチョウは、成長するたびにフンが1㎜大きくなり、2㎜になっていました。形はお米の形をしていました。モンシロチョウを明るい場所においていると、葉のおもてにいなかったので、うらをみるといました。私が暗い場所においてあげるとおもてに出てきたので、暗い場所が好きなのかなと思いました。」

L:「僕の幼虫はたぶんナガサキアゲハだと思う。5月4日は大きさが4cmぐらい、5月5日はフンが20個以上。若い葉をたくさん食べる。5月5日の大きさは3cm8㎜。臭角の色は黄色。5月6日には、前ようになっていた。幼虫の頭のへんに、なにかへんな模様があった。前蛹(ぜんよう)になった場所は、虫かごのふたのところだった。」

 まほろば小学校の生物学研究室には、今、モンシロチョウ、ツマグロヒョウモン、アオスジアゲハ、アゲハ、そして、テントウムシの幼虫を飼育しています。校庭のクスノキには、アオスジアゲハが卵を産みつける頃ですよ。

M:「背中に白い線がついていた。黄色っぽい点がいっぱいついていた。毎日3㎜ずつ大きくなっています。5月4日9時17分に一匹さなぎになりました。10時3分に、二匹目がさなぎになりました。5日7時4分にさなぎになりかけの一匹を見つけました。めちゃくちゃ糸をはいていました。その糸は口から出す。」

 詳しい研究とは、日時、天気、気温の記録と、体長や体のつくりの観察や、脱皮の仕方、えさの食べ方、食べる量、フンの大きさや量、敵から身を守る工夫などの観察が大切ですね。

 

<参考文献>

科学のアルバム あかね書房

 モンシロチョウ 矢島稔 著

 アゲハチョウ 佐藤、本藤著 

 テントウムシ 佐藤有恒

 

■ お知らせ ■

<3年>

植物の栽培をします。種の様子、成長の様子を観察します。そして、チョウの幼虫の飼育の観察発表もします。チョウの幼虫を持ってきてください。

<4年>

ツバメ新聞を書きます。フィールドノート(野帳)の記録から、実際の観察を踏まえた新聞づくりをします。新聞に貼ることが出来る写真があれば持ってきてください。

<5年>

植物の成長条件の実験の観察と、メダカの卵と成長の観察に入ります。メダカの卵は、5年生の科学グループのメンバーが毎朝、採卵しています。家の卵は、持参しないこと。

<6年>

電磁石のまとめと、次の「発電、蓄電、発熱」の学習に入ります。災害、非常時に使う、手回し発電機のついたラジオや懐中電灯などが家にある人は、親の許可を頂いて持参してください。

<科学G

 集会発表の準備をします。面白い科学実験の方法が書かれている本があれば、持ってきてください。