植物の観察 2008.4.14(月)
今日はこぎつね研究所で、植物のかいぼうの日です。こぎつね達は、かいぼうと聞いていたので、どんなことをするのか、ワクワクしながら研究所の扉を開きました。
今日のキツネ先生は、白衣を着ていて、お医者さんみたいです。机の上には、メス、柄つき針、ピンセット、ルーペ、ペトリ皿が準備されていて、さらに、双眼実体顕微鏡も使えます。こぎつね達は、静かに決められた机の場所に座りました。
最初に、いつものように、まず今日のノート記録の準備を始めます。「4月10日(木)曇時々雨15.5℃ 〇〇〇〇」、最後に自分の名前を、ノートの一行目に書きました。理科係のこぎつねEが、「今日の学習のめあてを言ってください。」と、声をかけて学習が始まりました。
F「近所のサクラを見に行ったとき、4cmぐらいの大きなサクラの花だったので、びっくりしました。私はサクラの観察をしたいです。」
G「サクラの花の色が場所によって、濃いピンクと薄いピンクの違いがあります。どうして違うのかなあと思いました。」
H「春の七草の研究をしたことがあります。私は、野原に咲いている草の研究をしたいと思います。」
と、言いました。まほろば小学校でも、今、サクラが満開です。サクラには、メジロやヒヨドリがやってきて、サクラの花の蜜をなめているようです。
観察を始めます。今日は、学習の直前まで雨が降っていたので、キツネ先生が朝の間に、採集しておいた植物を使って観察することにします。雨なので、サクラの木の観察ができません。
アブラナ、ナズナ、カラスノエンドウの3種の植物が準備されていました。
観察に入る前に、どんな比較の観点を持てばよいのか、話し合いました。こぎつね達は、次々に意見をつないで考えました。
①花のつくり、におい
②茎の形(太さ、長さ、形)
③実、実の中の種
④葉(形、手触り、葉脈)
⑤根の広がり方
多様な観察の観点が出されました。キツネ先生は、こぎつね達は賢いなあと感心しました。
各班にキツネ先生から植物を配っていただいて、観察を始めました。長さを測定したり、においを嗅いだり、ピンセットを上手に使って花を分解しています。メスを使って、ナズナの三角のところを切っているこぎつねが、「先生、この三角の葉っぱの中に、白いつぶつぶが入っています。」と、言いました。また、アブラナでも、少しふくらんだ枝のようなものをメスで切っているこぎつねが「ここにも、種のようなものがあるよ。どちらも、葉や枝ではなくて、実ではないのですか。」と、言い出しました。ナズナの三角のぺんぺんの部分、今までこぎつね達は、ずっと葉っぱだと思っていたのですが、実(み)だったのです。続いて、こぎつねIが、「花の中のめしべの形と、その実の形がよく似ています。実は、めしべが大きくなるのではないですか。」と、意見を言いました。キツネ先生は、「へえー、すごいことを発見したね。実はめしべと関係があることを、自分達の観察から見つけたんだね。」と、こぎつねの発見に、ひっくり返りそうになりました。
こぎつね達は、真剣に花を調べています。そしてノートに観察記録を書いていきます。スケッチを描いて、意見や考えも書いています。静かに時間が過ぎていきます。
観察結果の発表です。
01:アブラナの花のにおいは、香水みたいな匂いがします。
02:アブラナの匂いは、メイプルシロップのような匂いでした。そして、つぼみがたくさんあるところには、アブラムシがいました。
03:アブラナの花の先にはつぼみがあって、つぼみは、透明なものをかぶっていて、つぼみを守っています。
04:アブラナの花の中には、花粉がありました。
05:カラスノエンドウの花は開かないでとじています。どうしてだろう。
06:カラスノエンドウの葉の先は、くるくるした巻きひげになっています。
07:アブラナとナズナは、先の方に花が咲いていて、カラスノエンドウの花は、先には咲いていない。なぜなんだろう。
08:アブラナには、めしべとおしべがあった。ナズナは、花が小さいけど、めしべとおしべがあるのだろうか。
09:アブラナの花は、家に植えてあるダイコンの花と似ているんだけど、どんな特ちょうがあるのだろうか。
10:カラスノエンドウの葉は、小さな葉っぱの集まりになっていて、大きな葉っぱから分かれていってそんな形になったと、キツネ先生に教わった。他の植物にも、そんな葉っぱがあるのだろうか。(ヒント:複葉)
11:アブラナの茎の真ん中は白くてふわふわだった。水が通るところかもしれない。
12:葉が交互につくものと、同じ高さにつくものがある。カラスノエンドウは同じ高さに、ナズナは交互に、アブラナも交互に出ている。ナズナは、実も交互についている。(葉の互生、対生)
13:カラスノエンドウの茎には、細かい毛がたくさんついていた。なぜ、毛がはえているんだろう。
14:スズメノエンドウとカラスノエンドウの両方の植物を比べてみたい。
15:ナズナとアブラナの実の形がそれぞれ違っていて、なぜ違ってるのか調べてみたいです。
16:アブラナの花びらは、一枚一枚がお皿の形になっていた。
17:アブラナの茎は太くて、カラスノエンドウ、ナズナの茎は細いのはなぜか。
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こぎつね研究所の観察では、発見や疑問をたくさん見つけました。キツネ先生は、「未解決の課題は、いつも気にしておいてください。そして、時間を見つけてフィールドノートに研究や観察したことを書いて、報告してくださいね。」と言いました。
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参考資料や参考図書
①「校庭の雑草」岩瀬徹、川名興、中村俊彦共著 全国農村教育協会
②4年星組理科ノート
■ お知らせ ■
<3年>
天気がいいと、さぽに出かけます。詳しくは、係さんに連絡します。持ち物は、セロテープ、白い帽子、図鑑。
<4年>
さんぽに出かけます。植物採集をして、押し花を作ります。家の近くでツバメの巣を探しておいてください。観察をします。
<5年>
種の発芽の実験をします。発芽の条件について、考えて、グループで実験をします。
<6年>
電磁石の学習に入ります。電磁石の独自学習をしておいて下さい。コイル作りをします。
<科学G>
個人テーマ追究(火曜日)
①プランクトン研究 香さん、田さん
②電子工作 仲さん、野さん、打さん
③結晶作り 原さん、関さん、浅さん
④岩石研究 中さん、浅さん、保さん、垣さん、長さん、高さん
⑤花粉調べ 加さん、大さん、楠さん
それぞれノートを作って、資料集め始めてください。