独自学習力をつけよう

 

自由研究を自分たちで進める学校にしようと考えています。自由研究をこれまでも取り組んできていますが、多くは、家で進めてもらっているので、保護者のみなさんの多大なお力添えがあって成り立っていると思っています。出来るだけ子どもの力で進めていく研究にしようという取り組みです。理科的なこと、社会的なこと、生活、文学、芸術、歴史などなど、自分で課題を決めて、自分で追究をしていこうというものです。このような力は、独自学習の力を高め、更に、個人の能力や才能を高めます。

理科では、課題研究に取り組んでいますね。独自学習の中で少しずつ進めてもらっています。ヒマワリの研究、マリーゴールドの種の研究、コオロギ研究、今森光彦さん研究などです。10人ぐらいの人が真剣に始めてくれています。独自学習のノートが、2冊目、3冊目と進んでいます。本気で進める人から賢くなります。

これから、光の学習に入ります。虫眼鏡や、鏡を使って学習を進めます。太陽の動きの秋分の記録もしなければなりません。図書館へ行き本を借りたり、光の科学館へ行ったりして、光の研究を自分なりに一つひとつ取り組んで下さい。独自学習は、先生のためではありません。全て自分のためです。科学館は、探せばたくさんあります。例えば「きっづ光科学館ふぉとん」です。(〒619-0215 京都府木津川市梅美台8丁目16 日本原子力研究開発機構 関西光科学研究所)見るときのこつは、一回行くと、一つの展示の見学だけで十分です。全体を見て周るだけをしていても、学習になりません。これは、奈良のお寺見学に行っても、自然観察会に行っても一緒ですが、「中心的に今日見ることを決めること、そして集中して詳しく見ること」が大切です。学習や研究は、生活や自然や社会の出来事から学びを切り取る力、そして比較検討できる力です。

光の学習は、いろいろ広がりがあります。レンズや鏡を使ったり、物質の中を通る光の性質を調べたりしてみましょう。学校には、凹レンズ、凸レンズ、凹面鏡、凸面鏡もあるのでいろいろな実験ができます。虫眼鏡は凸レンズですが、光を集めて、物を燃やしたりもできます。どの色が吸収しやすいか、子どもでもいろいろ工夫して実験ができます。また、夏と冬の温かさの違いと太陽の光について考えてみましょう。虹の研究、星の色の研究、炎の色の研究、光の温かさなど、光に関する多くの課題があります。アインシュタインの相対性理論は、光に関する重大な理論です。光とはいったいなんでしょうか。物の色は、どのように決まるのでしょうか。光には速さがあります。

研究には、基礎研究や理論研究や実験研究があります。基礎研究は、その分野の資料をたくさん読んで、広く理解することです。ノートに書いて、自分の「光の参考書」を作るようにすることです。理論研究には、実験はしないのですが、数式や論理を使って、現象を説明する研究があります。アインシュタインは理論研究者です。さらに、実験や観察を自分で行って、自分なりの結果を引き出す実験研究があります。皆さんも、興味のある実験を選んで、自分でためして、分った事や新たな疑問をひきだす実験研究を進めてください。条件を変えたり、素材を変えたりして、自分なりのデータをとってみてください。

やけどをしたり、火事を起こしたりしないように気を付けてください。大きなレンズを使うと、焦点の温度がとても高くなり発火します。安全に気を付けて、家で実験してくださいね。教科書に、凸レンズの光の進み方を調べる実験方法が書かれています。調べて、取り組みを進めてください。