書く力をつけよう
今年の夏は台風が上陸し、さらに、雨が長く続くような天候で、各地で土砂崩れや川の氾濫(はんらん)が起こりました。特に、広島地区では土石流の災害にあわれた方々が多くおられます。ご冥福をお祈りしたいと思います。
地球の温暖化が言われていますが、今年は8月に一度も猛暑日(35度以上)がなく、過ごしやすい毎日でした。夏休み中、みなさんはお出かけができましたか。きつねTは、台風が来た日にちょうど剣山登山と室戸ジオパーク見学を予定していましたので、全てキャンセルとなってしまいました。
今年が異常気象であるのは、降水量が極端に多いということでした。ここ近年は猛暑日が多かったのですが、今年の大阪や奈良では過ごしやすい毎日でした。雨も週に数度は降ったので、畑や花壇の水やりは、楽をさせてもらいました。一方、農家の方々は、日照不足で困っていて、結果的に野菜類は高騰してしまいました。
9月に入り、きつねTは、忙しい毎日でした。お便りが出せなくて失礼しました。さて、9月からの理科では、ノートを書く力の深化を更に進めようと、考えています。学習中のノート、独自学習ノートです。書く力は、論理的に考える力ととても関連があると考えています。自分の考えを紙面に引き出し、その考えをつなぐ時、論理的な思考が鍛えられるのです。矛盾なく文をつないでいくこと、伝えたいことにまとめていくこと、限られた文字数で完結することなど、頭がフル回転しなければなりません。
書く力を付けるには、聞き書きが出来る力を付けることが先ず大切です。話を聞きながら、大切な事を聞き逃さないで書き留める力です。これは、メモを取る力であるといえます。1年生から鍛えていくことが大切だと思います。朝の元気調べ、自由研究発表など、自分で書き取る力を付ける絶好の時間です。また、お出かけする時は、常にメモ帳に記録をする習慣を持たせることです。1年生でも、動物園や、自然観察や、博物館に出かけた時、メモをしっかり取り、そのメモを活かして日記や記録が書ける子どもが育つことは分かっています。
次の書く力の大切な活動は、日記を書くことです。自分の考えを自分で文章にしていく力です。メモを活かしたり、想像力、思考力を活かしたりしながら、自分で文章を作り出す力を付けます。日記は全ての書く活動の最も基本的な力を表しています。日記が書けない人は、ノートが書けません。自分の考えを述べることも不得意です。日記を見るだけで、その子の学習の状況が分かります。日記と真剣に向かい合うことは、自分育てのとても大切な活動なのです。
このように、黒板を写す力ではなく、自分でメモをしたり、自分で文章を作ったりする力を、書く力と言います。書く力のある子どもは、思考力も高くなります。
理科のノートを見ていると、黒板に書いたことだけでなく、友達の発表を書き取ったり、参考書や辞書で調べたことを書き足したりと、他の人の倍も3倍もノートを書く人がいます。こうなって来ると、授業を受けると言うよりも、一緒に学びながら個人の学びを進めている子どもに育っていきます。賢い子どもは、授業中にみんなでする学習と、自分の学びを並行しながら追究します。一方、理科の当日、ノートを忘れて、独自学習ノートに書いたり、白い紙を貰って書いたりしている人もいます。学習の基本をきっちりし、頑張ってほしいと思います。
御嶽山が、噴火しました。多くの方々が災害に遭われているので、とても残念です。きつねTは火山学を少し勉強し、これまで、全国の火山をたくさん見てきました。大島、三宅島、雲仙、阿蘇、霧島、桜島など、噴火した翌年には出かけて行きました。今回の噴火は、本当に突然起こったということで、自然の危険をまた改めて感じさせられました。噴火、地震、洪水、竜巻、伝染病など、私たちは大きな自然の動きの中で、日々生きているんだなと思い知らされます。