太陽の動き

 

 4月に発芽したヒマワリは、太陽に向かってぐんぐん成長中です。現在、1mの高さまで成長しました。風で倒れないように、技術職員さんに支えをつけてもらいました。葉はできるだけ多くの光を受けるために、上から見ると、互いに重ならないように広がっています。

 こぎつね達は、「モンシロチョウの成長」のレポートを、書くことができました。きつねTは、いろいろなチョウの幼虫を、ブログ(こぎつねさんぽに出かけよう)で紹介することができました。モンシロチョウ、アゲハ、ツマグロヒョウモン、アオスジアゲハなどです。パセリを植えて待っているのですが、まだ、キアゲハは顔を見せていません。数年前、5月に山歩きへ行って尾根道を通った時、毛虫だらけでこまったことがありました。木から糸でぶら下がっていて、突然目の前にいたり、足元の道に無数の毛虫が歩いていたりと、踏まないで歩くことができない状態を経験しました。毎日、健康つくりの為にそのコースを歩いている人は、傘をさして歩いていました。そうすると、目の前に突然毛虫が現われることを防げるし、木から降りてきた毛虫が背中を歩いているのも防げるからです。

 さて、夏至も近づいてきました。太陽の動きの観察をしようと思います。太陽の動き、影のでき方、影の動き、方位の学習、光の学習などに取り組みます。植物も動物も、太陽の恩恵を受けて生きています。太陽の光の明るさ、温かさによって地球上の生命があり、私たち人類の文化も発達してきました。3年生では、太陽の動きの規則性を、観察から発見できるようにしてきたいと思います。

 先日、透明半球を厚紙に貼り付けました。そこに夏至に近い晴れた一日を選んで、1時間ごとに観測したいと思います。シールの影が透明半球の中心にくるように貼っていくと、太陽の一日の動きが透明半球上に記録できます。記録ができると、その透明半球の中に自分が立っていると考え、中心から透明半球上の記録のシールを見上げると、一日の太陽の動きが想像できるようになります。

 地上から見た太陽の動きは、地球の自転と公転によるものなので、太陽系を考えると、難しくなります。今回は、奈良から見た天空の太陽が、どのように動いているのかについて考えます。

 太陽の動きと東西南北の方位は、とても大切な学習です。春分、秋分の日の、日の出、日の入りの方位が、真東、真西に当たります。夏至の頃は、ほぼ北東から出て、北西に沈むので、東から出た太陽が西に沈むと教えると、かなりの誤差があります。今回は、夏至、秋分、冬至の、三回の太陽の動きを観測します。

 ご家庭では、透明半球がありませんので、影の動きで、太陽の動きの観測ができます。それぞれ挑戦してみてください。また、奈良の人は、生駒の山へ日の入りする太陽の場所と時刻を、デジタルカメラで一週間に一度ずつ記録をすると、ぐんぐん日の入りの場所と時刻が変わっていくのに驚かされます。日の出の記録は、出る瞬間をとらえるのが難しいので、日の入りの記録がいいでしょう。大阪に住む人は、少し高い場所を確保して、月に数度、そこで日の入りの写真撮影ができるといいですね。夕陽を親子で見る経験から、空を見上げる習慣ができ、方位のこと、月の動き、星の動き、さらには雲の種類、明日の天気予報などへも、理科学習への興味が広がります。まずは行動することから、理科好きが育ちます。

天体観測する時、方位磁石が必要になります。方位磁石は、ビルの屋上などコンクリートの上では、中に入っている鉄筋の影響を受けて正確な方位を示しません。手に持つ、木やプラスチックの水平な台の上に置くなどの工夫をしてください。学校で観測する場合は、学校の方位磁石を使いますが、家でも一つあればいいですね。アインシュタインが子どもの頃初めて手にした科学の道具が、方位磁石だそうです。きつねTも、路頭に迷わないように、登山用の方位磁石を持ち歩いています。