こぎつね研究室では、ウマノスズクサを栽培しています。今年も、ジャコウアゲハの幼虫5匹を、奈良の昆虫館から預かりました。幼虫を育てて羽化させて、昆虫館の放蝶室へ戻しています。現在、こぎつね研究室では、アオスジアゲハ、アゲハ、モンシロチョウ、そして、このジャコウアゲハの幼虫を飼育しています。また、モンシロチョウは、庭のブロッコリーに、卵を産みにきています。ジャコウアゲハについて、ネットで情報を調べてみました。
「ジャコウアゲハ Byasa alcinousは、チョウ目アゲハチョウ科ジャコウアゲハ属に属するチョウです。日本、朝鮮半島、中国東部、台湾、ロシアなどの東アジアに分布し、日本では秋田県以南に生息します。平地から山地の森林、農地、人家周辺の草原、河川敷など食草が生育する環境でよくみられます。成虫は、ツツジやウツギの仲間、クサギなどで吸蜜します。蛹で越冬し、寒冷地では年2化、暖地では年3化以上で、南西諸島では周年成虫がみられます。オスが麝香(じゃこう)のような匂いがすることが和名の由来です。オナガアゲハやクロアゲハは、ジャコウアゲハに似せた見た目を持つことにより、自分にも毒があると天敵に勘違いさせて捕食を免れていると考えられています。アゲハモドキという蛾も本種の擬態であると考えられます。このように天敵からの捕食を免れるために無害な生物が有害な生物に似せる擬態は、ベイツ型擬態と呼ばれます。
ジャコウアゲハの幼虫は、初令から終齢に至るまで、毒がある割にはそれほど目立つ警告色を持たず、終齢でも赤みとトゲが多めの鳥の糞擬態といった感じです。一方で、蛹はかなり個性的な見た目をしています。怪談「皿屋敷」のお菊が投げ込まれたと言われる井戸がある姫路城で、江戸時代にジャコウアゲハの蛹が大発生しました。このジャコウアゲハの蛹は、後ろ手に縛られた女性のように見えるということから、お菊が虫の姿をして出てきたと噂されました。そのためジャコウアゲハの蛹は、「お菊虫」と呼ばれるようになりました。」(BIOME)
ジャコウアゲハの幼虫
♫ 夏 ♫