今日は二上山の登山道で、イシガケチョウの幼虫を見つけることができました。ネットでイシガケチョウについて情報を調べてみました。

「白地に、黒色の細かい筋模様が複雑に走る翅を持ったタテハチョウの仲間。前翅が尖り、後翅には尾状突起がある。尾状突起の下部と前翅前縁基部はオレンジ色。翅を水平に開いてとまる習性がある。近畿地方以西で見られる南方系の蝶。近年、少しずつ分布を北に広げつつある。」(昆虫エクスプローラ)

「イシガケチョウの幼虫は、イヌビワなどのクワ科の植物の葉を食べる。クワの仲間は、葉や茎を切るとそこから乳液があふれてくる。これは昆虫などの食害に対する防御手段である。乳液には、強力なタンパク質分解酵素や毒物質のアルカロイドなどが含まれており、一般的な昆虫は、乳液を含む葉を食べると死んでしまう。幼虫は、あらかじめ基部側の葉脈を切断し、乳液が葉の先端の方に運ばれないように加工した後で先端側を食べる。いわば、防御する側の補給路を絶った上で、前線を占領していくような戦術をとっている。進化の過程でこのような洗練された行動が獲得され、幼虫の習性としてプログラミングされているのだ。成虫の不思議な模様や幼虫の巧みな行動など、生物進化の研究の題材は尽きない。(佐賀大農学部教授・徳田誠)」(佐賀新聞)

 

イシガケチョウ幼虫

二上山登山道