奈良のこぎつね幼稚園への往復と、夕方の時間を使って、1冊本を読みました。池田清彦さんは、「ホンマでっかTV」に出ていて、よくお顔も分かっている生物学の先生です。早稲田大学で長く教えておられて、現在は、名誉教授です。1947年生まれなので、76歳のようです。

 第1章 新型コロナウイルスの正しい情報を知る。(老人に必要なウィズコロナを生きる知恵、教えます) 第2章 老人だからこそ「今」を楽しむ。(どんなに心配しても人はいずれ死にます) 第3章 嫌いなことはやらなくていい。(世の健康情報に振り回されたらダメです) 第4章 健康診断は受けなくていい。(誰かの言いなりでは自分の命は守れません) 第5章 人づきあいは必要だが「適当」ぐらいがちょうどいい。(大事なのは頭の中の「多様性」です) 第6章 ボケても困らない時代の到来。(テクノロジーは弱者の味方です) というような内容でした。

 前書きに、次のようなことが書かれていました。

「そもそも温暖化の決定的証拠とされたのは、20世紀後半になってから気温が急上昇していることを示した「ホッケー・スティック曲線」だが、それはねつ造であったことは海外では有名な話だ。地球温暖化は、1997年にストップし、21世紀に入ってからは世界の平均気温はむしろほんのわずかだが下がっているというイギリスの気象庁とイースト・アングリア大学の気候研究ユニットが発表したデータもあるし、北極海の夏の海氷面積はこの10年増減を繰り返していて、消滅する気配などない。シロクマも絶滅するどころか、ここ10年で頭数は30%ほど増えている。日本人の多くがこの事実を知らないのは、こうした事実を不都合に感じる権力によって報道が差し控えられているせいである。」

「これから老後を迎える人や、すでに老後を生きている人にとっては、「安全」や「健康」は重要なテーマだと思われるが、真実を知り、自分で考え、真っ当な判断をしなければ、本当の安全や健康は手に入らない。ただ言いなりになるだけでは、安全や健康のためにどんなに犠牲を払っても、かえって命を縮めることにもなりかねないし、そもそも老人だからかくあるべきというのも、もしかしたら、騙され続けた結果の思い込みかもしれないのだ。権力に従順でいるだけでは豊かな老後は過ごせない。大事なのは何が最善であるかを自分の頭で考えて、自分で決める、ということだ。つまり、ボケている場合ではないのである。」

「病院も政治家も、「自分の生き残り」のために判断し行動しているということなので、そのまま信じていると大変なことになってしまう。」と言うことです。

 例えば、文科大臣や防衛大臣は、年寄りではダメだなと本当に思いました。文科大臣は40~50代の人、防衛大臣は50~ 60代の人が担当しなければいけません。日本の現在を生きていて、これから10年、20年後の世界をきちんと見通して、さらに自分の施策を検証できる人がならないと、70後半、80歳台の、先のあまりない人に日本の国の将来を任せてはいけないということです。現在の文科大臣は69歳、防衛大臣は67歳です。