■ヒメジョオン 2021年9月11日 こぎつね研究室
近くの公園に咲いているヒメジョオンを採集してきて、小さな花瓶にさして観察をしています。夜になると、花が閉じてきています。家の近くの雑草は、採集してきて、しばらく小さな花瓶にさして観察をすると、いろいろなことが分かってくるなと思いました。
「ヒメジョオン(姫女菀,annual fleabane,Erigeron annuus)は,キク科ムカシヨモギ属の一年生植物。背の高さは30~150cm,茎は先の方で枝分かれをして,白い(薄紫)花をつける。花はヒマワリのような形だが,花径が1~2cm程度と小さく,周りの花弁は細い。形態的には,花と見えるのが頭状花序で,小さな花の集まり。周辺の花びらのようなものが舌状花,中央の黄色の部分が管状花と言う。
北アメリカ原産であるが,今では世界中に広がっている。日本には江戸末期(1865年頃)に入り,明治時代には既に雑草化していたという。1個体あたり47,000以上の種子をつけ,種子の寿命も35年と長いため,繁殖力は驚異的で,厄介な雑草とされている。漁川沿いの畑地群落を見た時,さもありなんと感じた。要注意外来生物に指定され(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律),「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定されている(日本生態学会)。日本に入ってきた当初は,「柳葉姫菊(やなぎばひめぎく)」「鉄道草(てつどうぐさ)」と呼ばれたとの記載がある。柳のような細い葉,花が小さい菊,線路沿いに広がった状況など,名前から形態や生態を推察することが出来る。」