街路樹として植えられているトウカエデは、葉を落とす前に枝を切られてしまっています。とても綺麗に紅葉するのに、あちこちのトウカエデは木の幹だけになっています。

「●中国東南部の揚子江沿岸地帯を原産とするカエデの仲間。紅葉や新緑が美しい上に、乾燥、大気汚染、病害虫に強いため街路樹として植栽されることが多い。街路樹としての本数はランキングの上位に入る。「トウカエデ」は唐(中国)の楓という意味。江戸時代(享保9年)に中国から徳川幕府に寄贈されたのが始まりで、当初は江戸城や大名の庭にのみ植えられていたが、明治以降になって庶民の間にも広まった。葉は長さ4~9センチ、幅2~5センチほど。浅く三つに裂けた葉になるものもあれば、卵形に近いものもあり、葉の形状は多様である。雌雄異株で4~5月になると、その年に伸びた枝の先に淡い黄色の雄花と両性花を咲かせる。よく見ると花弁と萼片が5個ずつあり、それなりに花っぽいが、あまり目立たず話題にもならない。花の後には長さ1.5~2センチほどの果実ができる。形はイロハモミジとのそれと同じような感じだが、プロペラの羽根部分はほぼ水平か鋭角に開く。果実は10月頃に熟し、種子を蒔けば容易に増やすことができる。1本の木にできる種子の数は、カエデ類の中でも相当多い部類に属する。樹皮は灰褐色で若木のうちはツルツルしているが、樹齢を重ねると縦に剥離し、幹はコブ状になってくる。枝は丈夫で剪定に強く、幹に独特の味わいがあることから盆栽として使われることも多い。」

➡雌雄異株

➡イロハモミジのような果実ができる。

 

トウカエデ(20201212  西田辺駅近く)

 

枝を切られたトウカエデ  右はケヤキ

 

 

紅葉