こぎつねの学校 (^O^)
低学年のこぎつね達は、まだまだ母なる大地に守られている土中動物のようです。ふかふかの腐葉土の中で、ミミズやハサミムシやダンゴムシやナメクジやゲジゲジや、いろいろな昆虫の幼虫など、うようよいる様子を、きつねTはイメージしています。ミミズやナメクジと一緒にして、怒らないで下さい。乾燥、踏み固めに弱く、太陽のギラギラ輝く所では生きていけない弱い生き物たちです。
几帳面な先生から見れば、かなり気持ち悪い世界ですが、多様な生き物が生きている土が、豊かで大きな自然を育てます。熱帯雨林のジャングルの大地、屋久島の縄文杉を育てる大地も土中動物がうようよいると思います。固い運動場の下には、土中動物はいません。
ナメクジ君もミミズ君も、湿り気があり、ふかふかの腐葉土の中では、とても元気です。自分のスタイルで、自分のスピードで生活をしています。目だけでなく、体全体で周りの様子を感知して生きています。そして、たまに雨が降ると、生き生きと地上に出てきて、土の上の世界を楽しみます。ナメクジ君は、嬉しくなって、木を昇り始めたりします。
豊かな土の中では、虫同士が、ぬるぬると絡み合って、どんな話をしているのでしょう。私は花壇の土の中に、たまに手を入れて、空気を送り込んで、ふわーっと耕します。上下を入れ替えたり、柔らかくしたり、落ち葉を入れたり、肥料を入れたりします。いらない雑草をとったりもします。その時、虫たちは、土の中から太陽の当たる所に、一時的にほり出されて、大慌てをしています。しかし、また、自分の安心できる場所を見つけて、潜り込みます。
心ない人間が、虫たちの住む畑に入り込んで、地面を踏み固めないように気をつけなければいけません。これはきつねTの仕事です。ふわーっとさせながら、土の状態を見たり、水分量を調べたり、手触りを確かめたりして、虫たちの元気調べをします。それが、学級経営です。しかし、決してミミズ君に蛇さんを見習いなさいと言ったり、ナメクジ君にカタツムリさんは偉いなどと教えたりしません。その子が生きていきやすい、生き生きと活動しやすい状況を創ることが大切です。
ナメクジ君やミミズ君がその子らしく生き生きとしている学級はいいなあと思います。整地して、きれいな土にしてしまっては生きていけません。落ち葉やうんちも含めて環境です。取り除いてしまうのではなくて、いかにしたら栄養になるのかを考えます。ナメクジ君やミミズ君やハサミムシ君のパラダイスは、元気な学級の原点です。
めだか池の ショウブ と ハス