堺筋本町から東へ、松屋町通り沿いにある青天。1月にブランド蟹である浜坂産の蟹を心ゆくまで食べて大変満足したのだが、この店は本来天ぷらの有名店らしい。名古屋のてんぷら名人新留氏をリスペクトしている店主が揚げる大阪有数の天ぷらとは?ちなみに新留方式とは…田中製粉の小麦粉をマイナス60℃で冷凍。その小麦粉を衣に昇華させる直前まで低温で。衣を纏った食材は水分を飛ばされてたり、水分を活性化させられたり、糖分が引き出されたりサクッとした食感。

 

この日は地下鉄松屋町駅から北上したのでちょっと時間がかかった。お腹減らすのにはちょうど良かった。本来は堺筋本町からの方が近い。

 

カトラリーは充実。塩は沖縄の塩。

 

ウーロン茶。

 

アサリ、貝柱、カラスミの前菜。

 

刺身を造る店主。

 

刺身その1。タイ、ハリイカ、ウニ。

 

ウニイカはいかなる時でも美味い。

 

氷見のヨコワに有明産の海苔。

 

EPAとDHAを摂取。

 

ここから天ぷら第一部の始まり。油は太白。洗練された技術で揚げられた車エビ。次元の違う美味しさ。

 

車エビの頭。

 

河内長野産スナップエンドウ。

 

ハリイカ。1週間熟成。旨味が濃縮。

 

2個目は自家製カラスミをかけて。

 
カラスミの塩味とイカの甘みが合う。

 

ここでウーロン茶おかわり。

 

鹿児島県阿久根産のブロッコリー。かなり大きめで苦みが全く無く、さわやかな味。女性に人気なのも理解できる。

 

キスの天ぷら。いつも食べているのとは全く別物。衣が旨味を閉じ込めている。

 

ガンソク。形はコゴミと似ているが苦みが無く爽やか。

 

せっかくルパン先生が来ているのでと前置きされて、まぼろしの天だね、泉佐野産のトラハゼ。

 

美味い!皮のコラーゲンが旨味成分を保持。天ぷらでしか味わえない美味さ。

 

新レンコン。サクサク感がすごい。

 

ヤングコーンのブランド、君姫。髭まで美味かったなあ。

 

2日間昆布締めした貝柱を。

 

有明の最高級海苔で巻いて。

 

かぶりつくと濃厚な旨味が口腔内を刺激。たまりません。

 

ハマグリ。

 

半生で閉じ込められたコハク酸の攻撃にダウン。

 

美味い!美味すぎる!

 

泉南のタコ。柔らかくて美味しい。

 

ウニの冷やしそうめん。

 

ホタルイカ。揚げる事で内臓がスチームされて、普通のボイルされたものよりも旨味が濃くなっている。

 

熊本の赤茄子。とてつもない大きさ。

 

天つゆに浸けて食べると溶けるような食感。全員が美味い美味いと唸る。

 

気を良くした店主は奥からメニュー予定ではない野菜を。ルージュの宝石箱。一体何?

 

正解はプチトマト。

 

柄まで丸ごと揚げられたプチトマトは調味料不要。グルタミン酸がいい仕事している。

 

福島産太刀魚。

 

香川産アスパラ。とても瑞々しかった。

 

2つ目はパルミジャーノベジャーノをかけて。

 

最後は穴子。これぞ最後を飾るにふさわしい天ぷらの華。

 

これまで食べた穴子の天ぷらで最も美味しい。

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〆は天丼で。エビかき揚げ丼。

 

かなりの量の小エビが。御飯大盛りにしたいという欲望を辛うじて抑える。

 

まだ食べれます?と店主。車エビの天ぷらの時に出る大量のエビの殻から採った出汁で作ったカレー。マイルドだが味は最高。

 

サツマイモの天ぷらにアイスクリームのデザート。サツマイモの甘みを出すために70℃位の低温でじっくり揚げるらしい。天ぷら近藤は入店時にオーダーしなければならないが、この店では開店直前に店主が揚げておいてくれる。

 

蜜を付けていないのに大学芋の美味しさ。デザートにぴったり。

 

皆が気になる支払いは26000円。これだけ食べてこの値段はリーズナブルだと思う。一流の天ぷら店は天ぷらを置いた紙に油が付かないと言われているが、この店がまさにその店。さらに天ぷらを食べた人だけ来シーズンの蟹の優先予約が出来るのだ。

 

日本料理・ブランド松葉蟹 松屋町 青天日本料理 / 堺筋本町駅谷町四丁目駅松屋町駅
夜総合点★★★★ 4.2