北新地の鮨の雄、寿しおおはた。冬のマグロのシーズンは月2回のペースで訪問。大変ありがたい。
緑茶。この店ではこれ一筋。安定の美味しさ。
鳥取のタグ付き蟹の茶碗蒸し。蟹の量が半端なくホタテも入ってかなり美味しく体も温まる。
鮟肝奈良漬けオンザ茄子。冬の定番。ねっとりした鮟肝がかなりさっぱりと食べられる。
握りを白シャリで開始。明石の平目から。コリコリ感と旨味のバランスがいい。
明石のタイ。瞬間昆布締め。
琵琶マスの握り。琵琶マス一本釣り漁師上条氏による琵琶マス。かなり大きめだった。
冬の琵琶マスは脂が乗って美味い。
ウニ豆腐。ウニの甘さと豆腐が合う。
なぜかここで季節外れのキス。海の中で何らかの異変が起こっているのか?
さてマグロである。この日も大間の200kgのマグロ。これでマグロビジット5回のうち4回が大間と言う奇跡。豊洲のマグロ卸からの信頼も厚い。
ここから新シャリ。13日熟成大間のマグロの赤身。この時期の大間は赤身でもうっすら脂が乗っており、旨味も強い。
大間中トロ。中トロで夏のトロレベル。脂の旨味が半端ない。
小肌。冬の小肌は分厚く、脂が乗っており、新シャリともベストマッチ。
新定番ブリの照り焼き。外見はハンバーグの様だが、ブリのミンチに山芋を合わせたもの。ちゃんとブリの味がする。
ここからシャリはロゼ。天然の車エビ。ボイルしたてで、エビの朧をかませてあり、エビ味の旨味が濃い。
佐渡産熟成ブリトロ。脂に野性味がある。
大間のトロ。きめ細かい大理石様の脂の入り。脂はすっきりしており、しかも体にいいEPAだ。
タラ白子の小丼。ここからシャリは赤。
本日の至高の一貫。分厚い大間の大トロ蛇腹。まるで教科書に出るような美しいフォルム。もちろん包丁も入れられているが、200kg超えのマグロにありがちな繊維は熟成でも柔らかくなっている。食べると完全に口の中で溶ける。
そして本日の究極の一貫。大間大トロ霜降り。大自然が作り出した奇跡。イノシン酸とタウリンのダブルアミノ酸効果で旨味が強く、しかもEPAたっぷり。あまりの美味しさに陶然となり、その余韻も楽しむ。
豊洲の選り抜き穴子。穴子の煮汁で穴子を煮るという鶴八方式の江戸前の仕事がきっちりなされており、一貫半の穴子の上には穴ツメが塗られている。穴子濃度が濃い。口の中で解ける。
ブイヤベース様の赤出汁。日本橋の大源味噌を使っている。
トロタク。アイルランド産と大間のハイブリッド。
面積問題完全クリアの大間のトロ鉄火。大トロは巻きにするとまた新たな美味しさを発揮する。大間の太いトロ芯は究極の贅沢。
3時間かけて作る玉子焼き。常連の某歯科医の先生が別にわざわざテイクアウトする美味しさ。エビとホタテが大量に使われている。
柿とモッツァレラチーズのデザート。
今回も素晴らしかった。ひとつひとつのネタと4種類のシャリのバランスの試行錯誤がほぼ完結して、もはや昔から決まっていたような定番になり、さらに円熟味を増している。豊洲の仲買との良好な関係から仕入れルートも確立。大阪の鮨店としてはありえないクオリティーの高い魚の提供を受ける事が出来る。ネタとシャリに死角なし。最高の鮨をただ楽しめばいい。