毎週土日祝日は遠方からの顔面輪郭形成の患者さんの予約が多く、今日も父の日の日曜日にもかかわらず、オトガイ骨(アゴ)広範囲骨切り術で2時間のいい汗(?)をかきました。
・この手術の最大の難点は、下顎第4~5歯下方の左右オトガイ孔から出ている神経の存在です。通常の方法ではこの部分の骨を完全露出することが出来ないため、先端の狭い範囲の骨切りだけとなります。短くすればするほど外側で膨らんだ丸い鈍な感じのオトガイになって、患者さんが求める細くて小さなアゴのイメージからはかけ離れた結果になってしまいます。
・中抜き法と称する術式の欠点も全く同様で、左右のオトガイ神経の間の狭い範囲の手術になるため、変化が少ないばかりか中抜きした後、先端部をチタンプレートで固定すると外側に必ず段差が残りますが、オトガイ神経が邪魔になってこの段差の完璧なスムージングが不可能です。
・当院のオトガイ骨広範囲骨切り術は、この欠点をほぼ完全に解消して、下顎角(エラ)直前までの広範囲を緩いカーブを描いて左右対称に骨切りを行うことで、全く異次元の結果が得られます。切除骨の大きさは幅で8cm~9cm、全長では12㎝~15cmに及びます。
・最近当院で導入したファイバースコープと、当院の隣に3月にオープンした大名古屋ビルヂング内の提携クリニックでの最新の 80 slice 3-D CTでは非常に鮮明な画像が得られるため、オペの精度が更に向上しました。