★★★☆☆
クラスの末端に所属する、目立たない高校生たちの恋愛話集です。全編に懐かしいにおいがします。短文で構成されているので、非常に読みやすいです。
「百瀬~」は終わり方があざとい感じ。私は最後のちょっとした返しはなしの、さらりと流す終わり方のほうが好きです。あまりにもセオリーどおりの描き方でがっかりしました。これは人によると思いますが。
次の、5年間植物人間状態になって蘇生した女の子の、すべて受け止める恋は素敵でした。授業に1日でも出ないと遅れてしまうという、強迫観念は非常にわかります。それが、ゼロになったとき、投げ出さないところがよい。
学校の先生を好きになるお話は、少女マンガのようでした。ライトな雰囲気。
美しすぎる少女の初恋は、現実離れしていましたが、美しいってやっぱり大変なのねって思わされるものでした。顔で寄ってくる男の人が多くて、なにもかも信じられなくなるって実際にあるんでしょう。ほどほどの人が幸せになりやすいのが世の常なのかな。
百瀬、こっちを向いて。/中田 永一
