明日は令和4年度国家総合職2次試験(筆記)です | 彼の西山に登り

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明日は令和4年度国家総合職の2次試験(筆記)が実施されます。

 

何区分であれ、付け焼刃のきく問題ではありませんから、今日の勉強は確認程度にとどめ、政策論文も含め6時間程度の長丁場である明日本番に向けて、コンディション調整を優先した方がいいでしょう。

1次試験合格通知書をはじめ、必要な持参品を忘れないように、今日の内に準備しておきましょう。

 

 

国家総合職の2次試験問題は、長文で難易度も高いので、特に従来本気で国家総合職を第一志望としていなかった方が、気圧されるケースも少なくありません。

 

しかしながら、倍率が高くない割に配点比率は高いこともあり、結果につながる要求水準は想像するほどは高くないと推測されます。

 

法律区分の場合、ちょっと抽象的な言い方になりますが、事例を読めば大体ほとんどの受験生が気付く論点と、かなり深く勉強していないと気付かない論点がある場合、後者に気が付かなくても最終合格自体はしている印象です。

 

国家総合職の1次試験に合格する力のある方なら、挑戦してみる価値はあるのでは、と思います。


明日本番は、どの区分も問題文が長く、設問も複数のケースが多いでしょうから、時間配分が重要です。

いきなり文章を書き始めないように、答案構成に時間を割きましょう。

 


今までのところ、国家総合職の専門記述のうち、政治・行政系の科目(政治学、行政学、国際関係A・B)は、基本的には、一行問題の分量・難易度が増す構造と思います。

なお、国際関係の2問中1問は英文を読むことになります。


また、経済系の科目(経済理論、財政学、経済政策)は、全体のボリュームは結構大量ですが、小問の設問が数多く積み重ねられる形式です。

小問の中には、文章というより、値の計算や、空欄を埋める用語や、簡潔な語句説明もあります。


法律系の科目(憲法、行政法、民法、国際法、院卒者試験はさらに商法、刑法、民事訴訟法)は、事例問題です。
憲法は、通常の事例問題のほか、架空の法律(案)の憲法上の問題点を論じさせる問題が出題されることがあります。
行政法は、抽象的なモデルである行政の行為形式を個別法の制度に適用できるか、紛争について、事前には行政手続法の、事後的には国家賠償法、行政不服審査法、行政事件訴訟法の救済手続の選択・あてはめができるかが問われます。
民法は普通の事例問題ですが、設問間の分量・時間のバランスに注意しましょう。

さらに、政策論文や、専門記述の公共政策は、資料分析をして、資料を使用した内容で答案構成する必要があります。問題の資料と関連付けることなく、自分が事前に準備した内容に強引にひきつけることのないように注意しましょう。
 

 

国家総合職の場合、第一志望として1年間(以上)頑張ってきた方や、第一志望ではないけれども、受けてみたら1次試験に合格したため、半分迷いつつ受験する方まで、受験生間にも温度差はあるだろうと思います。

どのような立ち位置の方であれ、明日受験する以上は体調の許す限り最後までできる限りの答案を書き上げることに尽力しましょう。

後の展開はどうであれ、1回1回の機会に全力を尽くすことが次につながるでしょう。

 

では、明日の健闘を祈ります。