8月31日(日)午後2時~「高原の文学サロン」開催。青柳正規氏「辻邦生夫妻とめぐりあって」
お盆が過ぎて、けさの軽井沢は気温19度と少しひんやりするほどでしたが、日中は30度を超える厳しい暑さとなっています。皆様、お変わりございませんか。
この欄も、しばらく記しませんでした。理由はいくつかありますが、最大の理由は私の怠慢によるものです。
それはとにかく、毎年8月の前半は、6日の広島原爆の日、9日の長崎原爆の日、15日の終戦の日と、大事な日が続き、私自身は厳粛な心持で日々を送るとともに、戦争と平和について私なりに思いを巡らすことにしています。
さて、軽井沢高原文庫では7月19日から10月13日まで、夏季特別展「生誕100年 辻邦生~軽井沢と物語の美~」を開催しております。早いもので、明日でまもなく1か月になろうとしています。
おかげさまで、辻邦生の愛読者の方々が全国から来られているようです。きのうは、午前中、宮城県気仙沼市から80代くらいの女性とそのご子息と思われる男性が来館されて、ゆっくり時間をかけてご覧になっていかれました。そうしたら、午後には、20代くらいの女性二人組が来館され、芳名帳を見て、えーっ、気仙沼は私たちの実家のある場所です、と驚いていました。彼女たちは東京から旅行で軽井沢に来られたようでした。
今回の夏季特別展「生誕100年 辻邦生~軽井沢と物語の美~」は、作家・辻邦生の生誕100年ということで、辻邦生の人と文学の全体像をお示しするとともに、その中から主要作品と思われる歴史小説を中心とした作品の選りすぐりの自筆資料を紹介しています。したがって、初心者の方にも数十年来の愛読者という方にも十分ご満足いただける展示内容になっているかと思います。よろしかったら、どうぞお出かけください。
ところで、辻邦生展に合わせて、3つの関連イベントを開催予定しています。8月2日(土)の「高原文庫の会」、作家の水村美苗さんによるお話「辻邦生さんをめぐる思い出」は先日、終わりました。参加者92名。実に素晴らしい会であり、お話の内容でした。終了後、参加されていた作家の松家仁之さんが講師の水村さんに対し、今日のお話をおまとめになられたら、というような趣旨のことを立ち話で話されていましたが、それは私も同感です。実は私は過去四半世紀の間に、水村さんに5回ほど、原稿のご執筆のお願いをしていますが、すべて受けていただいています。今回はお話をするということで、水村さんは気が重いかもしれない、と思っていたのですが、ご多用の中、お引き受けくださいました。誠にありがとうございます。
さて、2週間後の8月31日(日)午後2時~、「高原の文学サロン」を開催いたします。青柳正規(まさのり)氏によるお話「辻邦生夫妻とめぐりあって」。青柳正規先生は、西洋美術史の専門家で、辻邦生夫人の辻佐保子さんが大変信頼なさっていた方です。ローマ大学に留学され、歴史学、考古学など広範囲の分野に精通されています。辻邦生さんとも親交がありました。辻さん夫妻は、青柳先生がポンペイで行っていた発掘調査の現場にも足を運んだことがあるようです。東大教授、東大副学長、国立西洋美術館館長、文化庁長官などを歴任。文化功労者。
超多忙な方ゆえ、安易な気持ちでお願いしてはいけないのですが、今回、辻さんの生誕100年ということで、16年ぶり(前回はエッセイ)に青柳先生にお願いしました。このイベントのチケットは、あと残り僅かとなっております。よろしかったらどうぞご参加ください。要予約。詳細はホームページをご覧ください。
http://www.kogenbunko.jp
ここには、「高原文庫」第40号(生誕100年 辻邦生展 軽井沢と物語の美)の表紙画像を載せます。執筆は、池澤夏樹、堀江敏幸、佐藤賢一、山内昌之、工藤庸子、中条省平、須田誠舟、山本容子、細川俊夫、松家仁之、金井愛里、辻砂織の各氏。アルバム、年譜付。A5判、80頁。定価1000円(税込)。送料210円。
(大藤 記)
