あすから新展示「軽井沢文学散歩〜『新編 軽井沢文学散歩』刊行記念〜」開催 | 軽井沢高原文庫

あすから新展示「軽井沢文学散歩〜『新編 軽井沢文学散歩』刊行記念〜」開催

 軽井沢でもようやく桜が咲き出しました。えっ、今頃?と驚くかもしれませんが、軽井沢の桜の見頃はだいたい5月の大型連休が近づく頃ですから、例年よりも1週間から10日ほど早いペースでしょうか。年々早まっている気がします。

 ここに掲げるのは、さきほどアントニン・レーモンド「夏の家」(重要文化財)へ向かう途中で撮影したオオヤマザクラの並木です。この花の見頃は4~5日後くらいでしょうか。

 さて、軽井沢高原文庫では、あすから新展示「軽井沢文学散歩〜『新編 軽井沢文学散歩』刊行記念〜」が始まります。7/8まで。

 昨年、軽井沢町から、昭和43年初版の『軽井沢文学散歩』を全面的にリニューアルした『新編 軽井沢文学散歩』(軽井沢町教育委員会)がじつに55年ぶりに刊行されました。私も軽井沢文学年表の作成などで協力させていただきました。

 今回は、『新編 軽井沢文学散歩』刊行を記念して、あらためて軽井沢ゆかりの文学者の作品を、軽井沢高原文庫の収蔵資料をもとに、大正期から昭和後期までを中心に、紹介させていただきます。

 これまで軽井沢高原文庫ではあまり紹介しなかった平成期の文学作品も一部ですが、展示しています。また、2021年に神戸市在住の寺内敏夫氏から寄贈いただいた円地文子の新聞連載小説「この酒盃を」原稿や、佐多稲子の随筆「終戦記念日のおもい」原稿、堀田善衛の文芸時評原稿なども初めて紹介します。やはり自筆原稿というのは、作家が作品に向き合った姿勢がひしひしと伝わってきて、興味深いですね。

 数多くの文学作品が誕生した軽井沢の豊饒な文学風土を、こうした文学資料を通じて感じとっていただけたら幸いです。

 なお、会期中、5月に春の文学散歩「新緑の信濃追分を歩く」(5/19)を、6月に辻邦生山荘見学会2024①(6/1)を、それぞれ開催します(要予約)。まだ空きがございますので、よろしかったら高原の春を満喫できるこうしたイベントにも、どうぞお気軽にご参加ください。(大藤 記)