東日本大震災13年。ペイネ美術館の新展示。 | 軽井沢高原文庫

東日本大震災13年。ペイネ美術館の新展示。

 全国で2万2222人の死者・行方不明者(関連死を含む)が出た東日本大震災からきょうで13年となります。きょうは、追悼と祈りの1日です。津波被災地で宅地整備などの復興事業はほぼ終わったようですが、人口減は止まらず、住民の定着が課題とのことです。

 軽井沢高原文庫は、5日後の3月16日(土)から新年度がスタートいたします。周囲の雪も少しずつ融けてきています。

 きのう、ペイネ美術館の新展示の飾りつけが終わりました(写真)。この1週間あまり、少しずつ行ってきました。美術館の建物は、昨年9月、国の重要文化財に指定されたアントニン・レーモンド「夏の家」。

 新展示のテーマは「レイモンペイネ 風邪のひき方 展」。かつてフランスで「風邪のひき方」という変わった名前のカレンダーが配布されていました。こんな行いをしていると風邪を引くよ!、というメッセージが描かれていて、ペイネが担当した3つのカレンダーはユーモア溢れる作品集のように作られています。今回の展覧会は、1953年と1967年に制作された作品を中心にご覧いただきます。

 なお、建物の魅力も体感していただくために、旧食堂部分などは雨戸を開け、開放的空間にいたします。レーモンドがこの建築で追求したテーマは「自然への解放と閉鎖」ですから。その場所には原画は展示せず、奥の複数の部屋に展示しています。

 新しい話題をひとつ。昨年秋、パリの出版社フラマリオンから、ペイネの立派な作品集が刊行されました。フランス語ですが、このたび私共で日本語訳の小冊子を作りました。それを添えて、新年度からショップで販売いたします。 (大藤 記)