きょうはドナルド・キーン先生の命日です。 | 軽井沢高原文庫

きょうはドナルド・キーン先生の命日です。

 きょうはドナルド・キーン先生の命日です。ドナルド・キーン氏は4年前のきょう午前6時21分、東京でお亡くなりになりました。96歳。

 きょうは、東京で黄犬忌が行われ、作家の平野啓一郎さんによる講演会「キーンさんの思い出」が開かれます。

 軽井沢高原文庫は昨年7月16日から10月10日まで、「生誕100年 ドナルド・キーン展―軽井沢と日本語の美―」を開催させていただきました。展覧会終了後、すでに4か月余りが経過しましたが、私は展覧会会期中に果たせなかったことを、急がずに一つひとつ、行っています。 

 ひとつ。先月、キーンさんが初めて日本留学をした京都大学時代の下宿先「無賓主庵(むひんじゅあん)」を見てきました。ひとつ。先日、没後に刊行された『ドナルド・キーンのオペラへようこそ! われらが人生の歓び』を面白く読みました。ひとつ。キーンさんが好きだったオペラ歌手、マリア・カラスが歌う音源を探して、聴いています。

 また最近、元中央公論社社員で、キーン先生とおそらく最も長く、かつ、親しくお付き合いをされたと私が想像している前田良和さんからお電話をいただき、その温厚な人柄が伝わってくるお声をまた聴くことが出来ました。私が30年以上前、初めてキーン先生に軽井沢でお会いした際も前田さんはご一緒でした。

 それから、おととい、私は、30年ほど仏エクサンプロヴァンスで暮らしている、作家の故なだいなだ先生の長女・堀内由希さんが一時帰国されたというご連絡を頂いたので、北鎌倉のなだ先生のお宅に久しぶりにうかがってきました(早いもので、なだ氏が亡くなられて10年。高原文庫で追悼展をさせていただいて9年です)。そして、由希さんから北鎌倉「円」で昼食をご馳走になった席でも、期せずしてキーン先生の話題が出て、キーン自伝にまつわるお話などをしました。

 次に掲げる写真は、1年前の2022年1月24日、キーン先生の養子キーン誠己(せいき)氏にご案内いただき、私が初めて東京都内にあるキーン先生のお墓をお参りをした際に撮影した1枚です。 (大藤 記)